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Google製スマートスピーカーから音量調節機能が削除されて非難殺到中、Pixelなど他のデバイスへの影響は?


2022年1月に、「Googleがスマートスピーカー開発企業・Sonosの特許を侵害した」という判決がアメリカ国際貿易委員会によって下されました。この判決の結果、Google製スマートスピーカーの音量調節機能などが制限され、ユーザーから不満が挙がっています。

Upcoming Speaker Group changes - Google Nest Community
https://www.googlenestcommunity.com/t5/Blog/Upcoming-Speaker-Group-changes/ba-p/77811

GoogleとSonos間の特許を巡る裁判は、2020年1月8日にSonosが「Googleがスマートスピーカーの設計に関する5件の特許を侵害した」として連邦裁判所に提訴したことから始まりました。その後2021年5月にはドイツで行われた同様の裁判でSonosの訴えが認められ、2021年8月には国際貿易委員会がSonosの訴えを認める予備判決を下しました。

そして、2022年1月には国際貿易委員会が「GoogleがSonosの特許を侵害した」という最終判断を下しました。国際貿易委員会がGoogleによる侵害を認定した特許は「左右のスピーカーの再生タイミングを同期してする特許(2つの特許を含む)」「スピーカーをペアにしてステレオサウンドを出力する特許」「単一あるいは複数のスピーカーの音量をひとつのコントローラーで調整する特許」「システムを家庭のWi-Fiに簡単に接続する特許」の5件です。

Googleがライバル企業Sonosのスピーカー関連特許を侵害したとして敗訴、Google製品の輸入禁止一歩手前まで追い詰められる - GIGAZINE


この最終判断の後、Googleは2022年1月6日に公式ブログを更新し、Google製スマートスピーカーから複数の機能を削除・変更することを発表しました。削除・変更される機能は以下の通り。

・スマートフォンの物理ボタンで複数のスピーカーの音量を調節する機能を削除
・複数のスピーカーの音量を一括で調整する機能を削除
・Wi-Fiを用いて製品を更新する場合、外部アプリが必要となる場合がある
・JBLやLenovo製のCastデバイスを使用している場合、ファームウェアの更新が必要


このGoogleによる機能削除・変更は未出荷の製品だけでなく既にユーザーに使用されている製品にも適用されます。このため、Googleの公式ブログには「Googleのスマートスピーカーは、もはや宣伝通りに動作しません。このような場合、返金が必要だと思います」「もっといい弁護士を雇って勝訴する・Sonosに特許のロイヤリティを支払う・ユーザーに返金するのどれかが求められます」といった機能の削除・変更以外の対応を求めるコメントが殺到しています。


さらに、今回の判決によってGoogleには上記の特許を利用したPixelシリーズやスマートスピーカー、ストリーミングデバイスなどのハードウェア製品の輸入禁止措置が課される可能性もあります。これに対してGoogleの広報担当者は「国際貿易委員会が我々の提案した設計変更を承認してくれたことに感謝します。この変更により、Google製品を輸入・販売することに影響はないと予想しています」と述べており、機能の削除・変更によって輸入禁止措置を回避できたと主張しています。

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in ハードウェア, Posted by log1o_hf

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