AMDがゲーム性能を底上げしたノートPC向けAPU「Ryzen 6000」シリーズを発表

AMDがZen 3+やRDNA 2といったアーキテクチャを採用したノートPC向けAPU「Ryzen 6000」シリーズを2022年1月4日(火)に発表しました。加えて5nmプロセスルールで生産される次世代アーキテクチャ「Zen 4」の登場時期が2022年後半であることも予告されています。
AMD Unveils New Ryzen Mobile Processors Uniting “Zen 3+” core with AMD RDNA 2 Graphics in Powerhouse Design | AMD
https://www.amd.com/en/press-releases/2022-01-04-amd-unveils-new-ryzen-mobile-processors-uniting-zen-3-core-amd-rdna-2
AMD Unveils New Power-Efficient, High-Performance Mobile Graphics for Premium and Thin-and-Light Laptops, and New Desktop Graphics Cards | AMD
https://www.amd.com/en/press-releases/2022-01-04-amd-unveils-new-power-efficient-high-performance-mobile-graphics-for
AMD at CES | AMD
https://www.amd.com/en/events/ces
◆ノートPC向けAPU「Ryzen 6000」シリーズ
AMDのリサ・スーCEOは2022年1月3日(月)にオンラインイベントの開催告知をツイートしました。このツイートにはチップを掲げるスーCEOの写真が含まれており、新たなプロセッサの発表に期待が集まっていました。
Happy New Year and welcome to 2022! We are kicking off the year with lots of new tech - hope you will join us for our #AMD2022 Product Premiere on January 4th at 7am PT: https://t.co/ixOLhxjkuM pic.twitter.com/DT0pXHiLXw
— Lisa Su (@LisaSu) January 3, 2022
そして、スーCEOは2022年1月4日(火)に開催したオンラインイベント「AMD 2022 Product Premiere」の中でCPUとGPUを統合したノートPC向けAPU「Ryzen 6000」シリーズを発表しました。Ryzen 6000に搭載されるCPUにはZen 3+アーキテクチャが採用され、GPUにはRDNA 2アーキテクチャを採用。加えてTSMCの6nmプロセスルールによって生産されることも明かされています。

今回発表されたRyzen 6000シリーズの中でも最上位モデルの「AMD Ryzen 9 6980HX」は最大ブーストクロックが5.0GHzに達しており、前世代のAPUと比べて計算速度が1.3倍、グラフィックス処理は2倍高速になったとのこと。

さらに、GPUにデスクトップ向けグラフィックボード「Radeon RX 6000」シリーズと同様のRDNA 2アーキテクチャを搭載したことで、IntelやNVIDIAといったライバル企業のモバイル向けGPUと比べて高いゲーミング性能を発揮するとアピールされています。

発表された10種のRyzen 6000シリーズAPUのスペックは以下の通り。
モデル | グラフィックス | CPUコア数 | スレッド数 | 最大ブーストクロック | 基本クロック | GPUコア数 | 標準TDP |
AMD Ryzen 9 6980HX | AMD Radeon 680M | 8 | 16 | 5.0GHz | 3.3GHz | 12 | 45W |
AMD Ryzen 9 6980HS | AMD Radeon 680M | 8 | 16 | 5.0GHz | 3.3GHz | 12 | 35W |
AMD Ryzen 9 6900HX | AMD Radeon 680M | 8 | 16 | 4.9GHz | 3.3GHz | 12 | 45W |
AMD Ryzen 9 6900HS | AMD Radeon 680M | 8 | 16 | 4.9GHz | 3.3GHz | 12 | 35W |
AMD Ryzen 7 6800H | AMD Radeon 680M | 8 | 16 | 4.7GHz | 3.2GHz | 12 | 45W |
AMD Ryzen 7 6800HS | AMD Radeon 680M | 8 | 16 | 4.7GHz | 3.2GHz | 12 | 35W |
AMD Ryzen 7 6800U | AMD Radeon 680M | 8 | 16 | 4.7GHz | 2.7GHz | 12 | |
AMD Ryzen 5 6600H | AMD Radeon 660M | 6 | 12 | 4.5GHz | 3.3GHz | 6 | 45W |
AMD Ryzen 5 6600HS | AMD Radeon 660M | 6 | 12 | 4.5GHz | 3.3GHz | 6 | 35W |
AMD Ryzen 5 6600U | AMD Radeon 660M | 6 | 12 | 4.5GHz | 2.9GHz | 6 |
◆Zen 4アーキテクチャを搭載した「Ryzen 7000」シリーズ
2021年10月にはAMD最高マーケティング責任者のジョン・テイラー氏とテクニカルマーケティングディレクターのロバート・ハロック氏が、Ryzenの5周年記念映像の中で「Zen 4」シリーズの登場時期が2022年であることを明かしていました。
Zen4アーキテクチャベースの次世代Ryzenプロセッサは2022年に発売予定 - GIGAZINE

そして今回の発表の中で、5nmプロセスルールを採用する「Zen 4」を搭載したデスクトップPC向けプロセッサ「Ryzen 7000」シリーズが、2022年後半に登場予定であることがスーCEOによって予告されました。

◆大容量な3D V-Cacheメモリを搭載した「Ryzen 7 5800X3D」
上述の「Ryzenの5周年記念映像」の中では「64MBの3D Vertical Cache(3D V-Cache)メモリを搭載したプロセッサ」の登場も予告されており、今回の発表の中で64MBの3D V-Cacheメモリを搭載した「Ryzen 7 5800X3D」が2022年春に登場することが発表されました。「Ryzen 7 5800X3D」のコア数は8コア16スレッドで、TDPは105W、最大ブーストクロックは4.5GHzとされています。

◆ローエンドグラフィックボード「Radeon RX 6500 XT」
今回の発表ではエントリー市場向けのローエンドグラフィックボード「Radeon RX 6500 XT」も発表されました。「Radeon RX 6500 XT」は16基のコンピュートユニットを搭載しており、Infinity Cacheの容量は16MB。記事作成時点では、ビデオメモリの容量は公開されていません。

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