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Arm版Windows 10ではx64エミュレーションが使えない可能性


Microsoftが2021年11月16日に、x64エミュレーション機能がWindows 11で利用可能になったことを発表しました。しかし、Windows 10が発表の対象外だったことから、Arm版のWindowsでx64エミュレーション機能を使うにはWindows 11へのアップデートが必須になる可能性があるとの見方が広がっています。

Windows 10 on Arm will no longer get x64 app emulation - The Verge
https://www.theverge.com/2021/11/16/22785453/microsoft-windows-10-on-arm-x64-app-emulation


Microsoft states that x64 emulation is only available on Windows 11 on ARM PCs | Windows Central
https://www.windowscentral.com/microsoft-states-x64-emulation-only-available-windows-11-arm-pcs

Microsoftは11月16日に、Windows 10の大型アップデートである「Windows 10 November 2021 Update(Windows 10 21H2)」をリリースするとともに、Windows 10の長期的なロードマップを公開し、2025年10月14日までWindows 10のサポートを継続する計画や、今後のWindows 10の大型アップデートは年1回になることなどを明かしました。

同時に、Windows10のInsider Programに試験的に導入していたx64エミュレーション機能についての記事を更新し、「Windows 11で、Windows用のx64エミュレーションが一般的に利用できるようになりました。これを体験したい場合は、ArmでWindows 11を実行しているPCが必要です」と案内しました。

x64エミュレーション機能とは、Armを搭載したデバイスでもx86アーキテクチャ向けに作成されたソフトウェアを利用できるようにする機能です。この機能の詳細は、以下の記事に詳しく記載されています。

Arm版のWindows 10向けにx64エミュレーションが登場、x64アプリ全般が動作可能に - GIGAZINE


しかし、今回の発表で「x64エミュレーション機能を利用するにはWindows 11が必要」と明記されたことで、この機能の正式版がWindows 10に提供されない見通しが強まりました。

Microsoft関連のニュースを扱うWindows Centralは、「『x64エミュレーション機能はWindows 11でのみ一般的に利用可能で、この機能が使いたい場合はArm版のWindows 11にアップグレードする必要がある』という表現は、x64エミュレーション機能が将来のいかなる時点でもArm版Windows 10にロールアウトされないことを示唆しています」と指摘しました。

また、IT系ニュースサイトのThe Vergeは「Microsoftは2025年までArm版Windows 10のユーザーをサポートするとしていますが、x64アプリのエミュレーション機能がなければ、Qualcomm製のハードウェアを使っている多くのユーザーはWindows 11に移行することを余儀なくされるでしょう」とコメントしました。

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in ソフトウェア, Posted by log1l_ks

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