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新車販売でガソリン車やディーゼル車がゼロになる国とは?


大規模な税制上の優遇策を通じて、2025年までに国内で新たに販売される自動車を排ガスの出ない「ゼロエミッション車」にするという方針を掲げるノルウェーで、新たに「2022年春期にはガソリン車とディーゼル車の新車販売がゼロになる」という調査結果が発表されました。

Blir den siste nye bensin- eller dieselbilen solgt i 2022?
https://motor.no/aktuelt/vi-ser-starten-pa-slutten-for-den-fossilt-drevne-bilen/208384

Norway to hit 100 per cent electric vehicle sales early next year - Drive
https://www.drive.com.au/news/norway-to-hit-100-per-cent-electric-vehicle-sales-by-next-year/

ノルウェーの道路に関する利益団体であるノルウェー道路交通情報評議会(OVF)が新たに発表した調査結果によると、2021年1月~8月に登録された新車11万864台のうち、ガソリン車の割合は4.93%、ディーゼル車の割合は4.73%で、7月には初めてガソリン車・ディーゼル車の新車登録台数が「1000台」を下回りました。なお、同期間におけるガソリン車・ディーゼル車の新車登録割合は、2017年には25%超、2020年には21%だったため、ノルウェーが打ち出した優遇政策によって、電気自動車の普及が加速したことがわかります。

以下がガソリン車・ディーゼル車の新車登録台数をグラフ化したもので、現状の推移が続けば2021年4月に「ガソリン車・ディーゼル車の新規登録ほぼゼロ」を達成する見込みです。


ノルウェーの2021年1月~8月における新車登録台数ランキングが以下。ノルウェー語で左から「順位/メーカー名/車名/駆動方式の分類/同期間中の登録台数/パーセンテージ」となっています。1位は「テスラ モデル3」で登録台数は7048台(6.36%)、2位はプラグインハイブリッドカーの「トヨタ RAV4」で、登録台数は6515台(5.88%)、3位は「フォルクスワーゲン ID.4」で登録台数は5235第(4.72%)でした。


なお、今回の調査結果では、プラグインハイブリッドカーなどの駆動系の一部に電化要素が含まれている場合はガソリン車ではなく「電気自動車」と分類されました。ただし、2021年9月に登録された新車1万7992台において、ハイブリッド車は3090台(17.2%)、ゼロエミッションカーは1万3946台(77.5%)だったため、電気自動車の中でも特にゼロエミッションカーの普及が進んでいるとみなされています。

ノルウェーが推し進めているのはあくまでゼロエミッションカーの優遇政策であり、現実的には電気自動車が存在しないタイプの車種や「絶対に内燃機関搭載車が欲しい」という人が一定数存在するため、現行の方針では「ガソリン車・ディーゼル車が完全にゼロ」にはならないという見通しです。

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in 乗り物, Posted by darkhorse_log

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