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Appleのディスプレイに使われている「Nano-textureガラス」はあなたにとって必要か?


Nano-textureガラスは表面加工を施されたガラスであり近年のApple製ディスプレイにオプションとして採用されていますが、決して安くはないオプションであることから「PCのディスプレイをNano-textureガラスにする必要はあるだろうか?」と悩む購入者は多いはず。ツールビルダーのJonathan Borichevskiy氏は自身のブログにて、Nano-texture製品を購入すべきかどうかの指標についての持論を提言しています。

Notes on Apple's Nano Texture
https://jon.bo/posts/nano-texture/

Borichevskiy氏がNano-textureガラスに興味を持ったきっかけは友人の「古いMacbook Proディスプレイ」と「新しいNano-textureガラスディスプレイ」を比較する投稿だとのこと。投稿を見て受けた衝撃は大きく、数カ月前にDaylight Computerの製品を買ったばかりだったにもかかわらず有り金をはたいてNano-textureガラスディスプレイを搭載したPCを購入するほどでした。


一般的なマットディスプレイは光を拡散させるコーティングをガラス表面に行うことで写り込みを低減させていますが、コーティングはディスプレイのコントラストを低下させたり不要な霞みや輝きを生じさせるという弊害があります。これに対してNano-textureガラスではナノメートル単位のエッチング加工を施すことにより光を拡散させグレアを低減させることで、周囲の光環境に左右されず素晴らしい画質を実現できます。

ではNano-textureとDaylight Computerを比較するとどうなるでしょうか?Borichevskiy氏はあらかじめ両者が別物であることを前置きしています。つまりDaylight ComputerのAndroidタブレットはグレースケールの半透過型LCDを採用しており、バックライトは備わってこそいるものの必須ではなく、バックライトをオフにした直射日光下で真価を発揮します。ノートパソコンのスクリーンとは根本的に異なる仕組みで動作しているため、屋外で十分な直射日光を受けている場合はバックライトのオンオフが表示に影響を与えることはありません。対してNano-texture MacBook Proは結局のところ伝統的なLCD画面であるため、常にバックライトをオンにする必要があります。


Daylight Computerの特徴は以下の通り。

・ダークモードとライトモードでテキストの可読性は変わらない
・屋外ではバックライトをオフにしても視認性に影響はなく、バッテリーの持ちは非常によくなる
・グレースケールかつ低DPIであるため画面に収まるテキスト量が制限される
・タブレットであるため画面を見やすい角度に保つ調整が難しい

Nano-textureの特徴は以下の通り。
・ダークモードのテキストはライトモードよりはるかに読みづらい
・一般的にバックライトは90%以上の明るさにしないと視認性に劣る
・Retinaディスプレイと高色域により、屋内でできることはほぼ屋外でも実現できる
・ヒンジ付きのノートパソコンなので画面を見やすい位置に保つのはとても簡単である

いずれも一長一短はあるものの、Borichevskiy氏の屋外コンピューティング生活は以前に比べて格段に進化したと振り返っています。ただしNano-textureについては以下のような欠点もあると指摘しています。

・汚れ
ディスプレイ表面に付着した指紋・飛沫・汚れは屋内では多少煩わしい程度ですが屋外では非常に目立つようです。こすっただけで汚れが落ちない場合には消毒用アルコールで拭き取る必要があります。拭き取り用にはNano-textureスクリーン専用の特別なクリーニングクロスが必要となりますが、1枚はNano-texture製品に付属してくるものの、5枚ある方がBorichevskiy氏にとっては理想的であるとのこと。実際にBorichevskiy氏はパソコンを持ち運ぶ時には専用クリーニングクロスと消毒用アルコールのウェットティッシュを必ず携帯し、クリーニングクロスをウェットティッシュで湿らせてから画面を拭いているそうですが、実際のところかなりの手間である、と漏らしています。

・傷
汚れよりも深刻なのが傷です。Nano-textureガラスはエッチング加工であるためコーティングされたガラスよりは傷がつきにくいものの、専用クリーニングクロス以外の布で画面を拭くことは推奨されていません。またBorichevskiy氏はMacBookのディスプレイを閉じた際にキーボードの下部やトラックパッドの上部が画面と僅かに接触することで画面に傷が残ることを指摘しています。ディスプレイに付いた傷はバックライトが点灯しているときには気にならないもののオフにすると見える程度とのこと。とはいえUSB Type-Cケーブルが画面に当たらないか、米粒を挟んでノートパソコンを閉じないか、といった心配を従来のPCを使用していたときよりも強く感じているのだそうです。

・価格
Nano-textureガラスは追加オプションとして設定されており、ただでさえ高額なパソコンにBorichevskiy氏の購入時には150ドルの追加費用が加わったそうです。

以上を踏まえ、画面のグレアに悩まされていてかつ画面のメンテナンスに多少の手間を惜しまない人にとってはNano-Textureガラスは非常に魅力的な選択肢であるとBorichevskiy氏は結論づけています。


なお、下記サイト中にはもっと詳細な見え方を比較した動画や映り込みを検証した写真があり、画質の鮮明さに影響あり、コントラスト比が低下、彩度は低くないし色再現性も高いがMacBook・iPad・iPhoneの光沢パネルで慣れ親しんだような鮮やかで印象的な発色は感じられない、垂直方向の視野角のみに影響あり、といった検証結果が網羅されています。

A Closer Look At Apple's Nano-Texture Display: Should You Get it? - RTINGS.com
https://www.rtings.com/laptop/learn/apple-nano-texture

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in ハードウェア, Posted by log1c_sh

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