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AIがどんな文章でも3行に要約してくれる「ELYZA DIGEST」を使ってみた


長いビジネス文章やメール、ウェブページ、小説などを読む際には「3行くらいで説明して欲しいな」という気分になることがよくあるはず。東京大学・松尾研究室発のAI企業・ELYZAが開発した「ELYZA DIGEST(イライザダイジェスト)」は、文章やウェブサイトのURLを入力するだけでAIが内容を3行に要約してくれるとのこと。一体どれだけの精度で要約してくれるのか気になったので、実際に使って精度を確かめてみました。

ELYZA DIGEST
https://www.digest.elyza.ai/

ELYZA DIGESTのトップページはこんな感じ。「どんな文章でも、AIが3行に要約!」と機能がアピールされています。


トップページを下方向にスクロールすると、URLや文章の入力欄が現れます。


まずは、App Storeについて記したGIGAZINEの記事を要約してみます。入力欄に記事のURL「https://gigazine.net/news/20210827-apple-app-store-children-risk/」を入力し、利用規約をよく読んでからチェックを入れて、「要約スタート」をクリックします。


結果はこんな感じ。GIGAZINEの記事ページには「新着記事」「関連記事」といった記事本文以外の要素も存在していますが、ELYZA DIGESTは記事本文の要点をまとめることに成功しています。


ELYZA DIGESTでは、デモンストレーション用の小さなモデルが使われており、精度面で不十分なケースがあるとのこと。実際に、ASUSのハイエンドスマートフォン「Zenfone 8」をレビューしたGIGAZINEの記事を要約してみたところ、「『ZENFONE 8』を筆者が実食している」と表示され、編集部員がスマートフォンを食べたことにされてしまいました。当該記事中に「実食」という表現は出てこず、どこに由来するのかは不明です。


次に、URLではなく文章を入力して要約してみることにしました。今回は「走れメロス」の本文を全て入力してみました。


走れメロスの要約結果はこんな感じ。作中では無事に解放されるはずのメロスの友人・セリヌンティウスが、何度も殺害されてしまいました。


3行未満の短い文章を入力するとどうなるのか気になったので、俳句「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」を入力してみたところ、エラーコードと共に「文章が短すぎます」と表示され、要約することができませんでした。


ELYZA DIGESTを実際に使ってみたところ、文章によっては正確に要約される場合もありますが、デモ版だからか、本文の意図している内容とは異なる要約結果が表示されることが多く、「これさえあれば長文を読まなくて済む!」というわけではありませんでした。ただ、文章によって愉快な要約結果が出力される場合もあるので、さまざまな文章を入力して試してみると面白いかもしれません。

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in レビュー,   ネットサービス,   ウェブアプリ, Posted by log1o_hf

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