レビュー

AIが長文を3行ぐらいにギュッとまとめてくれるエンジン「IMAKITA」を使ってみた


「長文読解」という言葉に反応してしまう人もいるように、あまりに長い文章は読む人の意欲を削いでしまうこともあるもの。「文章の中身をできるだけギュッとまとめて短くしてくれるものがあればいいのに……」と思っていたら、AIを使って長文を3行ぐらいにまとめてしまうエンジン「IMAKITA」がリリースされたというのでさっそく使ってみました。

長文を3行ぐらいで纏めてくれるエンジン IMAKITAを作ってみました - コンピュータ将棋 Qhapaq
http://qhapaq.hatenablog.com/entry/2018/12/09/234447

自分でいうのもナンですが、結構出来が良い気がします。無駄に多言語(日英中独仏西葡伊)対応 → 長文を3行ぐらいで纏めてくれるエンジン IMAKITAを作ってみました - コンピュータ将棋 Qhapaq https://t.co/j2WwZTstNv #はてなブログ https://t.co/FJAhkujNl8 (ここから遊べます)

— Ryoto_Sawada☁Qhapaq (@Qhapaq_49)


IMAKITAは、文章の中で特に重要度の高い文を抽出することで、箇条書きの形で中身を要約してくれるというエンジン。使い方は簡単で、以下のページを開いてテキストボックスにもとの文章を入れてボタンをクリックするだけです。日本語のほか、中国語と英語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、ポルトガル語、イタリア語に対応しているとのことです。

IMAKITA Document Squeezer
https://www.qhapaq.org/imakita/


果たして長文をどのぐらい効率的にまとめてくれるのか、実際の長文を使って確かめてみました。用意したのは、GIGAZINEの記事の中でも比較的長文だった2015年2月の記事。

普段何気なく目にしている「高速道路の防音壁」の知られざる歴史とは - GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20150222-freeway-sound-wall/


まずは本文だけをコピペで抜き出し、テキストエディタ上で成型しました。IMAKITAでは日本語の場合は句点「。」を文章の切れ目と判断しているとのことなので、記事タイトルや小見出しにも句点をつけることで一つの段落を認識されるように準備しておきました。本文部分だけを取り出した文字数は約4000文字と、それなりのボリュームです。


下準備を済ませたテキストをIMAKITAのテキストボックスに貼り付けて「Squeeze」をクリックすると……


1秒もかからないうちに処理が完了し、以下の赤枠内のように「まとめ」が箇条書きで表示されました。ネタに使った元記事を作成したのは今この記事を担当している編集部員なので中身は全て把握しているのですが、確かにかなりの高精度で文章がまとめられている気がして、あまりの高速さに少し複雑な気持ちになってしまうレベル……。一方で、元の文では多く触れられている防音壁の実際の歴史についてはまとめに盛り込まれていないので、このあたりの判断がどのようになっていたのか興味を持ってしまいました。


気を取り直して、別の記事でもまとめ性能を試してみました。次にネタにしたのも、同じ編集部員が取材してきた以下の記事。文字数は約3500文字です。

2年の歳月をかけて当時そのままに復元された「くろがね四起」がついに公開されたので見に行ってきました - GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20160924-kurogane-restored/


処理させた結果がコレ。内容の「概要」と当日の様子がほどよくサクッとまとめられていて、こちらもかなりの精度であることがうかがい知れます。


最後に、少しイジワルをしてインタビュー記事を使ってみました。題材にしたのは、音楽ゲーム「パラッパラッパー」の生みの親である松浦雅也氏へのインタビュー。

HDリマスター版で復活した名作音ゲー『パラッパラッパー』生みの親・松浦氏が語るパラッパ誕生秘話 - GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20170502-parappa-the-rapper-matsuura-masaya-interview/


結果はこんな感じ。さすがに、通常の文章とはかなり体裁が異なるインタビュー記事ということで、判断が難しかったのかもしれません。


最後はイジワルな内容にしてしまいましたが、通常の文章であればかなりの精度でまとめを行ってくれることがわかりました。今後のブラッシュアップに期待しつつ、作者のRyoto Sawadaさんが執筆中というこのエンジンについての論文に期待したいところです。

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in レビュー,   ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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