生き物

首を180度回転させて背面飛行する野鳥が激写される、奇妙な飛行姿勢をとった理由とは?

By Vincent TC

写真家のフィンセント・コーネリッセン氏が、カモ科の一種「ヒシクイ」が首を180度回転させた状態で背面飛行する様子を撮影することに成功しました。この写真に対して多くの反応が集まり、野生生物の専門家が見解を述べています。

Goose flying upside down is simply showing off, say experts | WGME
https://wgme.com/news/offbeat/goose-flying-upside-down-is-simply-showing-off-say-experts

コーネリッセン氏は、背面飛行するヒシクイの写真を2021年3月13日にFacebookへ投稿しました。投稿に含まれた画像を確認すると、ヒシクイが首を180度回転させて、背中を下側、お腹を上側に向けて背面飛行していることが分かります。


この投稿に対しては「Photoshopによる編集を加えたのではないか」という反応もあったとのこと。しかし、コーネリッセン氏は「カモの仲間が今回撮影したヒシクイと同様の姿勢で飛行することがあることはよく知られています。この現象には『Whiffling』という名前も付いています」「ノルウェーに住む人から、同様の現象を目撃したことがあるというメッセージを受け取っています」と述べ、投稿した写真が特殊な編集を加えたものではないことを強調しています。

野鳥関連雑誌BirdLifeの編集長を務めるラース・ソリンク氏は「飛行方法を習得した若いヒシクイは、どんなことが可能で、どこまで飛べるのかを探求し始めます」「そして、背面飛行を習得したヒシクイは他の個体に対して『ほら!私を見て!』と自慢するように飛行するのです」と語り、撮影されたヒシクイの奇妙な飛行姿勢はヒシクイの自己顕示欲によるものだと解説しています。

また、ソリンク氏は「これまでもWhifflingするカモの仲間の写真は撮影されてきました。しかし、コーネリッセン氏が撮影したような鮮明な写真は珍しいです」と述べ、コーネリッセン氏が撮影した写真を絶賛しています。


コーネリッセン氏とは別の人物が撮影した以下のムービーでは、カモがWhifflingする様子を確認できます。

Whiffling Geese - YouTube


数羽のカモが一緒に空を飛んでいます。


先頭を飛ぶカモが背面飛行を始めると……


後ろに続くカモたちも背面飛行を始めました。


上記のようにカモの仲間がWhifflingする様子を撮影した写真やムービーは多く存在していますが、コーネリッセン氏は「私の写真ほどWhifflingを鮮明に撮影した写真はないでしょう」と自慢げに語っています。なお、コーネリッセン氏のFacebookアカウントでは、ヒシクイの写真以外にも多くの野生生物の写真を閲覧することが可能です。

Vincent TC | Facebook
https://www.facebook.com/VincentTC1971/photos

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in 生き物,   動画, Posted by log1o_hf

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