YouTubeでクリエイターがお金を稼ぐための10の機能まとめ
YouTubeでは広告収入がクリエイターに還元されるので、YouTubeだけではなくYouTubeにコンテンツを投稿するクリエイターにも収益が分配されます。YouTubeでの活動で主な収入を得る「YouTuber」も、職業として認知されるようになりました。YouTubeが「YouTubeで収益化するための10の方法」と題し、クリエイターが収益化するためのYouTubeの機能をまとめています。
10 ways to monetize on YouTube
https://blog.youtube/news-and-events/10-ways-monetize-youtube/
YouTube Shorts Fund offers $10,000/month for creators - The Verge
https://www.theverge.com/2021/8/3/22606291/youtube-shorts-fund-launches-100-million
◆01:YouTubeショート
最大60秒までの動画を投稿できる、TikTokに対抗して生まれたサービスが「YouTubeショート」です。YouTubeはこのYouTubeショートを盛り上げるべく、クリエイターに合計1億ドル(約110億円)の報酬を与えるYouTube Shorts Fundの設立を2021年5月11日に発表しました。
YouTubeが合計100億円超えの報酬をショートムービー投稿機能「YouTubeショート」の投稿者に支払うことを発表 - GIGAZINE
また、オリジナルの映像を投稿するクリエイターに対して、月額最大1万ドルを支払うと述べています。YouTubeのチーフプロダクトオフィサーであるニール・モハン氏はIT系ニュースサイト・The Vergeによるインタビューで、「YouTube Shorts Fundは長期的でスケーラブルな収益化プログラムに置き換えられます」と述べており、YouTubeショートのコンテンツを投稿する動画クリエイターを長くサポートする姿勢を見せました。
◆02:広告
動画広告による収入は、YouTubeにコンテンツを投稿するクリエイターにとって最も中核的な収益源です。得られた広告収入からどれだけクリエイターに還元されているのかは不明ですが、YouTubeの広告収入は2021年第2四半期(4月~6月)で前年同期比で83%増となる70億200万ドル(約7700億円)で、過去最高を記録しています。
Googleが6兆8000億円の収益で過去最高を記録、YouTubeの広告収入は7700億円でクラウド事業も着実に成長中 - GIGAZINE
◆03:YouTube Premium
YouTube Premiumは有償のサブスクリプションプランで、動画のバックグランド再生やダウンロード、動画広告の非表示、YouTube Musicの利用などの特典を得ることができます。このYouTube Premiumの収益の一部はYouTubeのクリエイターにも還元されるとのこと。
2021年8月には、動画の広告非表示のみに限ったより安価なプラン「Premium Lite」を一部地域で試験運用中であることが報じられました。
YouTubeが「広告非表示」のみに絞った安価な有料プラン「Premium Lite」をテスト中 - GIGAZINE
◆04:チャンネルメンバーシップ
チャンネルメンバーシップは、クリエイターがYouTube上で設定できる有償のサブスクリプションプラン。メンバーシップに登録したユーザーは、クリエイターのメンバー限定コンテンツを視聴したり、チャット欄でメンバー限定のスタンプを使用したりが可能です。
チャンネルメンバーシップによる収益の大部分はクリエイターに支払われるため、クリエイターにとっても大きな収益源になります。YouTubeによれば、YouTubeのクリエイターが2020年にチャンネルメンバーシップから得た収益は、2019年と比較して4倍以上に増えたとのこと。
◆05:スーパーチャット
YouTubeのライブ配信や動画のプレミア公開では、ユーザーがリアルタイムに発言できるチャット欄を開設することができます。収益化が認められたクリエイターのチャット欄であれば、ユーザーは有償で自分のコメントを目立たせながら表示させる「スーパーチャット」を送ることができます。もちろんこのスーパーチャットの収益も大部分がクリエイターのものとなります。
2020年8月には非公式ながらYouTubeのスーパーチャット累計金額ランキングが発表され、トップ10人のうち8人が日本人、さらにそのうち7人がバーチャルYouTube(VTuber)であることが明らかとなっています。
YouTubeの投げ銭機能「スーパーチャット」の累計金額ランキングが発表、上位7人を日本のVTuberが占める - GIGAZINE
◆06:スーパーステッカー
スーパーステッカーはスーパーチャットと同様に、ユーザーがライブ配信やプレミア公開のチャット欄で投稿できる投げ銭機能で、大きく目立つ絵文字やアニメーションをチャット欄に投稿できるというものです。
◆07:スーパーサンクス
スーパーサンクスは2021年7月にYouTubeが発表した新しい収益化プログラム。記事作成時点ではブラウザ版とAndroid・iOSのモバイル版にベータ版が導入されています。これまでライブ配信やプレミア公開でのみ可能だったスーパーチャットを動画でも可能にした機能で、ユーザーは200円から5000円までの金額を支払うことで、動画にカラフルなコメントを残すことができるようになります。
YouTubeが新たな投げ銭システム「スーパーサンクス」を発表、YouTuberの新たな収益に - GIGAZINE
◆08:マーチャンダイズ
マーチャンダイズ(商品)は、クリエイターがYouTubeで公式に提供されているグッズ販売機能を使うことで、自分のオリジナルグッズの販売が可能になるというもの。YouTuberがオリジナルブランドのTシャツやマグカップを販売することが可能で、購入窓口をムービーの中に用意することが可能になります。
YouTubeは広告収益化のハードルが年々高くなっており、新規参入者が広告収入だけで十分な収益を上げるのは難しくなっています。そのため、近年は広告収入よりもチャンネルメンバーシップとマーチャンダイズで収益を得るYouTuberが増えていると報じられています。
YouTuberは広告収入ではなく「月額課金サービスとグッズ通販」で収益を得る方向に移行している - GIGAZINE
◆09:チケット販売
クリエイターがYouTubeで収益を上げる方法は、YouTubeから直接報酬をもらうだけではありません。例えば音楽系のクリエイターの場合、自身のライブをYouTubeで宣伝し、さらにチケットの購入をYouTubeから行えるようにすることが可能。このチケット販売機能を実現するため、YouTubeはアメリカの最大手チケット販売企業であるTicketmasterと提携しています。
◆10:YouTube BrandConnect
YouTube BrandConnectは、クリエイターとブランドを結び付けてブランドコンテンツキャンペーンを展開させることで収益化を図るサービスです。一定以上のチャンネル登録者数を持ち、収益化が認められたクリエイターが「インフルエンサー」と見なされても、実際に企業がインフルエンサーと接触して交渉を行うにはかなりの手間がかかります。クリエイターがYouTube BrandConnectに登録すれば、YouTube側が企業向け窓口となるプラットフォームを用意してくれるので、クリエイターと企業が円滑に契約や交渉を行うことができるようになります。
ただし、YouTube BrandConnectの資格要件の1つに「アメリカ・カナダ・イギリスを拠点として活動しているクリエイター」と定められているため、記事作成時点では日本のクリエイターは利用できません。
YouTubeは「私たちは、クリエイターがビジネスを次のステップに進めるための新しい方法を開発し続けています。YouTubeでは、新しいマイルストーンや目標の達成を共に祝福します。クリエイターが次世代のメディア企業になるために、私たちはクリエイターのビジネスを支援する方法をさらに提供していきます」とコメントしました。
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