オーストラリアの「未成年SNS禁止」は年齢確認が機能していない

世界初となる「未成年者のSNS使用禁止」法を運用しているオーストラリアで、実際には未成年者によるアカウント作成を防止するための年齢確認がまったく機能していないことが、政府チームによる調査で明らかになりました。
EXCLUSIVE: Australia's teen social media ban fails to clear first hurdle in age checks, says study | Reuters
https://www.reuters.com/world/australias-teen-social-media-ban-fails-clear-first-hurdle-age-checks-says-study-2026-07-07/
Australia's kid social media ban is ineffective, study suggests | Mashable
https://mashable.com/tech/australia-social-media-ban-ineffective-study-suggests
オーストラリアでは2025年12月から、未成年者がSNSを使えないようにする措置をプラットフォーム運営者に求める「2024年オンライン安全性改正法(SNS最低年齢法)」が施行されています。法律は未成年者を守るため、対象事業者に16歳未満のアカウント無効化を求める内容となっています。
しかし、法律施行から3カ月の時点の調査では、16歳未満のおよそ9割近くがSNSを使い続けていることが判明。
SNS禁止法が施行されて3カ月が経過するも16歳未満の約86%がSNSを使い続けていることが判明 - GIGAZINE

法律順守を徹底するため、違反時の罰金が2倍に引き上げられることになりました。
SNS禁止法の違反罰則をオーストラリア政府が2倍に引き上げ、最高罰金は110億円に - GIGAZINE

今回、オーストラリア政府のチームは9つのSNSを対象として未成年者のアカウントを作成しました。しかし、ほとんどのプラットフォームが未成年者に対して年齢確認を求めず、年齢証明なしでアカウント作成をすることができなかったのは地元・オーストラリアを拠点とするライブストリーミングプラットフォーム「Kick」だけでした。
Kick
https://kick.com/
オンラインで行われる年齢確認で写真ベースのものは精度に課題があり、同じように未成年者の年齢確認を強化しているイギリスでは子どもたちが「写真に口ひげを描く」などの手法で年齢確認を突破していることが指摘されています。
「顔に口ひげを描いて認証を突破する」など子どもがオンライン年齢確認を回避している実態が明らかに - GIGAZINE

今回の調査は、アクティビティに基づいて年齢を予測する仕組みが機能していないことを示唆するものです。
この件についてSnapとTikTokはコメントを拒否、GoogleとSpaceXはコメント要求に応じなかったとのこと。Metaの広報担当者はテストが「アクティビティの兆候から未成年である可能性が示唆された場合、またはアカウントが通報された場合に正式な年齢確認に段階を進める」という指針に矛盾しているのではないかと疑問を呈しています。
一方、Kickの広報担当者は、プラットフォームがまだ新しくユーザーの年齢を推測するのに十分なデータがないため、年齢推論に頼ることは現実的ではないと述べたとのこと。
オーストラリア規制当局の広報担当者は、「年齢制限のあるプラットフォームには、16歳未満のオーストラリアのこどもがアカウントを持たないよう防ぐのに必要な技術とリソースがあると確信しています。(多段階チェックは)正しく実装されれば、弱点がないことは保証されます」と述べています。
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