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Intelは「eスポーツ版オリンピック」の開催を計画している


国際オリンピック委員会(IOC)のワールドワイドオリンピックパートナーであるIntelは、2021年7月23日から開催されている東京2020オリンピックで、会場での5Gネットワークや開会式で披露された1200台以上のドローンによるライトショーなど、さまざまな技術を提供しています。そんなIntelがeスポーツの世界大会「Intel World Open」を、IOCのバックアップを受けながら開催していると、ワシントン・ポストが報じています。

Intel World Open gives Tokyo Olympics a taste of esports ... virtually - The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/video-games/2021/07/24/tokyo-olympics-esports/


Intel World Openは、Intelが「東京2020オリンピックの公式eスポーツイベントパートナー」という名目で主催する賞金付きのeスポーツ大会で、2021年5月15日からオリンピック開会式直前の7月21日までオンラインで開催され、総額50万ドル(約5500万円)の賞金が設定されました。

Intel World Openはもともと、オリンピック会場の1つである青海アーバンスポーツパークに隣接するZepp DiverCityで2020年に開催される予定でした。しかし、新型コロナウイルスのパンデミックによってオリンピックと共に延期となり、オンライン開催する運びとなりました。


オリンピックでは、eスポーツを正式種目に採用しようという動きがあります。初の正式種目化が期待されていた2024年のパリオリンピックでは結局eスポーツの採用が叶わなかったものの、IOCは2021年4月にeスポーツの公式イベント「Olympic Virtual Series(OVS)」の立ち上げを発表。同年5月13日から6月23日まで開催されたOVSは史上初のオリンピックライセンスに基づいたeスポーツの大会で、野球・自転車競技・ボート競技・セーリング・モータースポーツの5種目が正式種目となりました。

しかし、このOVSは、すでに確立しているeスポーツ界の人気種目ではなく、単に現実のスポーツをゲームでバーチャルに体験するものに過ぎません。これまでのeスポーツの大会で採用されている「ストリートファイターV」「Counter-Strike:Global Offensive」「League of Legends」「Dota 2」などの人気タイトルがOVSで使われなかったのは、IOCが「暴力的なゲームはオリンピックの価値観と相容れない」と考えているからといわれています。実際に、2018年にIOCのトーマス・バッハ会長は「人を殺すようなゲームは、オリンピックの価値観にはそぐわない」「あらゆるバトルスポーツは人間の戦いに起源がありますが、スポーツはそれを『文明的』に表現したものです。eスポーツに『人を殺すようなゲーム』が含まれるならば、それはオリンピックの価値観とは一致しません」と発言しています。

オリンピックとFPSのような暴力的なゲームは価値観が相いれないとIOC会長が発言 - GIGAZINE


一方で、Intel World OpenはIOCではなくIntelの主催している大会ですが、Intelはニュースリリースの中でIOCとのパートナーシップを強調。さらにIntel World Openは「オリンピック」という商標利用の公式許諾を受けています。そのため、eスポーツはまだオリンピックに正式採用されていませんが、Intel World Openはオリンピック公式により近いeスポーツ大会といえます。

また、Intel World Openの種目には「ストリートファイターV」と「ロケットリーグ」の2タイトルが採用されました。暴力的と批判されたFPSタイトルは採用されなかったものの、オリンピックの名を掲げる大会で、eスポーツ界でも人気のある2つのタイトルを種目に採用したのはこれが初めて。


Intelのゲーミング&eスポーツ担当ゼネラルマネージャーであるマーカス・ケネディ氏は、「Intel World Openの種目として複数タイトルを用意することで、盛り上がりやコミュニティへの参加の度合いを高めることができました。『ストリートファイターV』と『ロケットリーグ』のコミュニティは全く異りますから」と述べ、「1対1の競技と、チーム戦の競技を用意することで、オリンピック全体のメッセージに結びつくような幅を持たせることができました。この大会は誰でも参加できるのです」とインタビューに答えました。


ケネディ氏によれば、Intelは今回のIntel World Openと同様に、2022年の北京冬季オリンピックや2024年のパリオリンピックに合わせてeスポーツの世界大会を開く予定だとのこと。これに先駆けて、Intelはeスポーツ運営に関して、ドイツの eスポーツ運営企業「エレクトロニック・スポーツ・リーグ(ESL)」と提携を結んでいます。

ESLのパートナーマネジメント部門ディレクターであるバスティアン・ヴァイザー氏は「私たちは、プレイヤーの体験に大きな影響を与えない範囲で、イベントの規模をどれくらいにするかという妥協点を探っています。本来の計画とは異なりますが、結果的にはキャンセルせずにIntel World Openを開催することができたので、本当に良かったと思います」と語っています。

ケネディ氏は「eスポーツという市場は、お金を稼ぐのが非常に困難です。Intel World Openは、お金を稼ぐという目的ではなく、Intelがeスポーツ界のリーダーであることをゲーミングコミュニティに示すためのイベントなのです」と語りました。

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in ゲーム, Posted by log1i_yk

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