GoogleがAndroidにワクチンパスポート機能を搭載することを発表
新型コロナウイルスワクチンの接種が世界中で進み、アメリカやヨーロッパではワクチンの接種状況や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査結果を示すワクチンパスポートの運用も始まっています。そんな中、GoogleがAndroidにワクチンパスポートの表示機能を追加することを発表しました。
Google Developers Blog: Google updates Passes API to store COVID vaccination and testing information on Android devices
https://developers.googleblog.com/2021/06/google-updates-passes-api-to-save-covid-testing-and-vaccination-information-on-Android-devices.html
Add your COVID Card to your Android device - Google Pay ヘルプ
https://support.google.com/pay/answer/10890261
今回Googleが発表したAndroid向けのワクチンパスポート表示機能では、新型コロナウイルスワクチンの接種状況やCOVID-19の検査結果を表示することが可能です。また、この機能はおサイフケータイ機能「Google Pay」の一部として実装され、利用するにはAndroid 5.0(Lollipop)以降のAndroidを搭載し、Play プロテクトの認定を受けたデバイスが必要です。
Googleが示したワクチンパスポートの利用方法は以下の通り。まず、ユーザーはワクチンや検査を提供する機関からワクチンの接種状況や検査結果を確認できるメールやウェブサイトへのリンクなどを受け取ります。これらの情報をワクチンパスポート表示機能に対応したデバイスで表示すると、各情報と共に「Save to phone(電話に保存)」と記されたボタンが表示されるとのこと。後は、「Save to phone」をタップすればデバイスにワクチンパスポートを保存することができます。
各種情報はユーザーのデバイスに保存されるため、ワクチンパスポートをオフラインで表示することも可能です。また、Googleは「ワクチンパスポートに登録された情報を広告に用いたり、外部サービスと連携したりすることはありません」と述べ、ワクチンパスポートの安全性を強調しています。
テクノロジー関連メディアのThe Vergeは「ワクチンの接種状況をスマートフォンに保存しやすくする試みは素晴らしいですが、実際にこの機能を使用できるかどうかは、医療提供者や政府の対応次第です」と指摘しつつ、「ニューヨークやカリフォルニアなどの一部の州では、独自のワクチンパスポートを提供しています。しかし、GoogleがAndroid向けのワクチンパスポート機能を提供することで、ワクチンパスポートの運用プロセスを合理化できる可能性があります」と述べ、Androidにワクチンパスポート機能が搭載されることを歓迎しています。
新型コロナウイルスワクチン接種の有無を示す「ワクチンパスポート」が運用開始、プライバシー面では懸念も - GIGAZINE
なお、今回発表されたワクチンパスポート機能は、記事作成時点ではアメリカ国内でのテスト運用が行われている段階です。また、ワクチンパスポート機能にはGoogle Pay API for Passesが使われており、以下の開発者向けページから詳細を確認できるとのことです。
Google Pay API for Passes Support or Interest - Google Pay Merchant Help
https://support.google.com/pay/merchants/contact/instore_merchants?hl=en
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