YouTubeがベラルーシ当局による「拘束されたジャーナリストの自白映像」の広告を削除
ベラルーシの反体制派メディア創業者でジャーナリストのロマン・プロタセビッチ氏が拘束された件で、YouTubeが、プロタセビッチ氏の「自白映像」につけられていた広告を「不適切なコンテンツに関するポリシー」に基づいて削除しました。
YouTube said it took down ads featuring Belarus hostage videos - Rest of World
https://restofworld.org/2021/youtube-ads-belarus/
プロタセビッチ氏と恋人のソフィア・サペガ氏は2021年5月23日、搭乗した航空機がベラルーシの首都ミンスクに緊急着陸した際に拘束されました。その後、反政府デモの組織化に協力したことを認める「自白」映像が公開されましたが、拷問を受けて撮影されたのではないかと指摘されていました。
ベラルーシが飛行機を強制着陸させて拘束した反政権派男性の自白ビデオに「拷問直後に撮影されたのでは」という疑惑 - GIGAZINE
今回、YouTubeはプロタセビッチ氏の「自白」映像に対してつけられていた広告を「不適切なコンテンツに関するポリシー」に基づいて削除しました。このことについてYouTubeはニュースサイト・Rest of Worldに対し「YouTubeは我々のプラットフォームに広告を掲載できるコンテンツについて、常に厳しいポリシーを持っています」「ポリシーに違反した広告は、ただちに削除します」と答えたとのことです。広告は、親ベラルーシ政府系のTelegramチャンネルに誘導をかけるものでした。
なお、プロタセビッチ氏が創設した独立系メディア「NEXTA」のタデウシュ・ギクザン編集長をはじめ複数の人物からは、「ベラルーシ当局は1年以上前からプロパガンダ広告を流しているのにYouTubeは対処してこなかった」と指摘がなされています。
@YouTube how does it happen that you show ads that contain political propaganda? the video that violates your policies in terms of defamation, harassment, violence, and many more becomes appropriate for the general audience? #Belarus #Belarus2020 #BelarusPresidentialElection pic.twitter.com/Fh8MxqgkHv
— Queen of Eyebrows (@ye_boo_lia) August 21, 2020
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