Qualcommがエントリー帯のモバイル向けSoC「Snapdragon 7c Gen 2」を発表

現地時間2021年5月25日、Qualcommが2019年に発表したモバイル向けSoC「Snapdragon 7c」の性能強化版となる「Snapdragon 7c Gen 2」を発表しました。

Snapdragon 7c Gen 2 Compute Platform: For the experiences you deserve
https://www.qualcomm.com/news/onq/2021/05/24/snapdragon-7c-gen-2-compute-platform-experiences-you-deserve

Qualcomm Announces Snapdragon 7c Gen 2: Entry-Level PC and Chromebook Refresh
https://www.anandtech.com/show/16696/qualcomm-announces-snapdragon-7c-gen-2-entrylevel-pc-and-chromebook-refresh

2019年にリリースされたSnapdragon 7cは、Chromebookで多く採用されているエントリー価格帯のモバイル向けSoC。後継モデルにあたるのが今回発表されたSnapdragon 7c Gen 2で、CPUはオクタコアの「Kryo 468」のままですが、クロックブースト機能によってコア周波数が2.4GHzから2.55GHzに向上し、競合プラットフォームに比べて10％高いシステムパフォーマンスを実現しています。具体的なスペックが以下。

常時オンラインな400ドル(約4万3000円)未満のデバイスに組み込まれることが想定されており、1回の充電で最大19時間以上連続できるというバッテリーは、Windows機ならスタンバイ状態のクラウド同期を数週間にわたって継続可能。Wi-Fiと4GLTE接続を場所に応じて自動的に切り替える機能やGPS機能も引き続き搭載されています。

一方、メモリコントローラやDSP、イメージ・シグナル・プロセッサ、内蔵モデムなどは前世代と共通しています。このことからハードウェアを専門とするAnandtechは「Snapdragon 7c Gen 2は後継というよりも再発売という扱い」と述べ、新型コロナウイルスの世界的なパンデミックによって需要が急増したエントリー価格帯のノートPC市場にSnapdragon 7cを再度売り込むための方策だと分析しています。