新型OS「Windows 10X」の開発が一時停止か、Windows 10に吸収される可能性も
2019年10月に発表されたMicrosoftの新型OS「Windows 10X」の開発が停止し、リリースが延期になったことが報じられています。Windows 10X用に開発された技術の一部は、Windows 10に流用される可能性もあるとのことです。
Microsoft Shelves Windows 10X, It is not Shipping in 2021 - Petri
https://petri.com/microsoft-shelves-windows-10x-it-is-not-shipping-in-2021
Report: Microsoft has postponed Windows 10X | PCWorld
https://www.pcworld.com/article/3617971/report-microsoft-has-put-windows-10x-on-hold.html
Windows 10Xの存在が明らかになったのは2019年10月にMicrosoftが開催したSurface関連製品の発表会「Surface Event」で、折りたたみ式のデュアルディスプレイPCとなる「Surface Neo」に搭載した新OSとして紹介されました。
Microsoftが折りたたみ式デュアルディスプレイWindowsPCの「Surface Neo」を発表 - GIGAZINE
その後、新型コロナウイルスパンデミックの影響で、Surface Neoの市場投入が遅れることが発表され、これに伴ってWindows 10Xはシングルディスプレイ向けに再調整されることとなりました。また、Windows 10Xで最も大きな特徴の1つでもあったコンテナー機能は「Win32アプリを独自のコンテナー内で実行させる」というものでしたが、2020年7月のリークで廃止が明らかになりました。
その後、Windows 10Xの最終ビルドとみられるものの画面がリークされ、複雑な経過はあったものの、「Windos 10XはWindows 10の軽量版で、Chrome OSへの対抗手段となり得るようだ」と各メディアから評価されました。
Microsoftの新OS「Windows 10X」のほぼ最終版がリーク、Chrome OSに近い見た目の軽量版Windowsとの評価 - GIGAZINE
しかし、IT系ニュースサイトのPetriにMicrosoftの関係者は、「Microsoftは2021年内にはWindows 10Xをリリースせず、リソースをすべてWindows 10に回すことにした」と証言しています。Petriは、Microsoft内部で「SunValley」というコードネームで呼ばれるWindows 10のUI刷新が進められているため、ひとまずWindows 10Xの開発は後回しになっているのではないかと推測しています。
また、証言をした関係者は「Windows 10にWindows 10Xの機能が搭載される」こともほのめかしており、開発が停止したWindows 10XがWindows 10の開発に統合されていく可能性を示唆しました。PC関連のニュースサイトであるPCWorldは、「Microsoftは、日常的に使っている従来のWindows 10に再び焦点を合わせたようです」とコメントしました。
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