なぜキーボードの「0」は「1の左」ではなく「9の右」にあるのか?
PCのキーボードや、スマートフォンの英数字入力画面では、数字の入力キーは「1234567890」の順番で並んでいることがほとんどです。当たり前のように目にするこの並び順ですが、よく考えると「1~9までは昇順に並んでいるのに、1よりも小さな数である0が一番右にある」というのはおかしな気もします。そんな疑問を投げかけたオンライン掲示板の質問に、技術の進歩の歴史を根拠にした納得の理由が回答されていました。
keyboard layout - Why is the 0 next to 9, not next to 1? - User Experience Stack Exchange
https://ux.stackexchange.com/questions/76446/why-is-the-0-next-to-9-not-next-to-1
2015年4月、ユーザーエクスペリエンス(UX)の研究に特化したオンラインコミュニティサイト・User Experience Stack Exchangeに、「なぜキーボードの0は1の隣ではなく9の隣にあるんですか?」との質問が投稿されました。このサイトのユーザーで衛星技術の研究者でもあるというgerrit氏は、「これまで見てきたキーボードでは全て0が9の右隣に配置されており、唯一の例外はオリジナルのDvorak配列しかない」として、1~9までが昇順なのに0だけがこの法則に反している理由についての意見を募りました。
by Optikos
この質問に対し、ベストアンサーに選ばれたsupercat氏は「初期のタイプライターのキーボードの多くは、2の左側にキーがありませんでした。なぜなら、タイピストは1を入力する際、シフトキー機能がない場合は大文字のI(アイ)を、シフトキー機能がある場合は小文字のl(エル)を使って代用していたからです。そして、シフトキー機能で大文字を入力する仕様のタイプライターは、一般的に0(ゼロ)をキーボードに入れていました。これは、大文字のO(オー)で代用しようとするとシフトキーを押す手間がかかるからです。この時、どの機種のタイプライターでもレイアウトが同じようにするため、0を9の隣に配置したのではないでしょうか」と回答しました。
またsupercat氏によると、電話機のダイヤルの影響も考えられるとのこと。古いロータリーダイヤル式の電話機では、1の部分に指をかけて回すと1回、2では2回電流が途切れることで、数字が入力される仕組みになっていました。しかし、「0回電流を途切れさせる」というのは無理があるので、代わりに10回途切れさせることで0が入力されるようになっていたとのこと。そのため、この方式を採用している電話機ではダイヤルが「1234567890」の順番で並んでおり、これがキーボードの配列に影響を与えた可能性があるそうです。
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in メモ, 無料メンバー, Posted by log1l_ks
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