ビーバーに回線を切断されて村の半数がインターネットを使えなくなる事態が発生
カナダ・ブリティッシュコロンビア州にあるタンブラー・リッジで、2021年4月24日から25日まで通信障害が発生し、多数の世帯が一時インターネットを使えなくなりました。通信会社は、障害発生はビーバーが回線を切断したのが原因だったと発表し、「カナダ独特の出来事だ」とコメントしました。
Internet down in Tumbler Ridge, B.C., after beaver chews through fibre cable | CBC News
https://www.cbc.ca/news/canada/british-columbia/beaver-internet-down-tumbler-ridge-1.6001594
Beavers disrupt internet, cell phone and cable TV connection in Tumbler Ridge, B.C. by chewing through 4.5 inch thick tube | CTV News
https://bc.ctvnews.ca/beavers-chew-through-4-5-inch-thick-tube-disrupting-internet-service-for-900-b-c-customers-1.5401615
タンブラー・リッジは、ブリティッシュコロンビア州北東部の、ロッキー山脈の麓に位置する人口1982人の村です。そんなタンブラー・リッジで、4月24日の午前4時から約900の家庭や企業でインターネットが使えなくなり、60のケーブルサービスが遮断される事故が発生しました。インターネットサービスは、固定回線によるもののほか、携帯電話向けのモバイルサービスも使用不能か接続が不安定な状態になったとのこと。
ブリティッシュコロンビア州に本社を構える電気通信事業者・Telusが現場にスタッフを派遣したところ、地下約3フィート(約1メートル)に埋設されたインターネット回線が切断されているのを発見しました。
by Telus
現場の付近には川とビーバーのダムがあり、ダムを構成する木の枝の中に回線ケーブルを保護していた資材も混じっていたことから、Telusは「インターネット切断の原因はビーバーが回線をかじって切ったため」と断定しました。
by Telus
Telusの広報担当者であるLiz Sauvé氏は「ビーバーが当社のファイバーケーブルを複数箇所かじり、大きな被害を発生させました。私たちの調査チームは、現場の付近にダムがあることも突き止めています。ビーバーは小川に沿って地下を掘り、地下約3フィートに埋設され厚さ4.5インチ(約12センチ)の電線管で保護されたケーブルまで到達したようです」と発表しました。
現場は地表が部分的に凍結していたため、復旧作業は難航しましたが、障害発生から約2日後の25日15時にインターネット接続が復旧しました。Sauvé氏はこの一件について、「非常に珍しく、カナダ独特の出来事なように感じられます」とコメントしています。
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