登録者数2500万人超の大人気美容YouTuberが「未成年に性的メッセージを送った」問題で収益化停止

YouTubeに動画を投稿して人気を集めるYouTuberの中には、今やTVやドラマで活躍する芸能人と同様の扱いを受けている人もいます。近年では、そんなYouTuberに対する一般人からの告発も増えており、アメリカの美容YouTuberであるジェームズ・チャールズ氏が「未成年に性的なメッセージを送った」ことを理由に、YouTubeでの収益化が停止されたと報じられました。

YouTube halts ads on James Charles videos over messages with minors - The Verge
https://www.theverge.com/2021/4/19/22392588/youtube-james-charles-demonetization-sexting-minors

Morphe parts ways with James Charles amid sexual misconduct allegations
https://www.popbuzz.com/internet/youtubers/james-charles-dropped-morphe-statement/

記事作成時点で21歳のチャールズ氏は、アマチュアのメイクアップアーティストとして活動していた2015年に、メイクアップの方法を教える動画の投稿を開始しました。2016年には動画がオンライン上で大きな注目を集め、わずか17歳でコスメブランド「CoverGirl」の広報モデルとなり、ブランド史上初の男性モデルとしても話題を呼びました。

チャールズ氏は「男性のメイクアップアーティスト」としてオンライン上で強い影響力を持っており、YouTubeチャンネルの登録者数は2019年の初めに1000万人を突破し、記事作成時点では2500万人を超えています。ところが、過去には何度か騒動を起こして登録者数が減少する事態も発生しており、2017年には「今アフリカに行くなんて信じられない、エボラ出血熱になったらどうするの？」と投稿して炎上。

また、2019年には「ゲイであるチャールズ氏はストレートの男性に対してセクハラをしている」と告発され、チャールズ氏が40分以上の反論動画を投稿する騒動となりました。チャールズ氏はゲイであることを公言しており、たびたび男性に振られたことをほのめかす内容をTwitterに投稿しているものの、この騒動ではチャールズ氏が優勢となって元の告発動画は削除されています。

ところが2021年2月、16歳の少年が「チャールズ氏がSnapchatでヌード写真を送ってきて、性的なメッセージのやり取りをするように要求してきた」と告発し、その後も別の少年がチャールズ氏から同様の被害を受けたと主張。チャールズ氏は「相手が年齢を偽っていた」と反論しましたが、YouTubeオリジナルのリアリティショー「Instant Influencer」のシーズン2から降板することが報じられていました。YouTubeの広報担当者はチャールズ氏の降板に関連して、「ジェームズ氏の素晴らしい第1シーズンに感謝します」と述べ、「チャールズ氏はYouTubeから『解雇』されたのではないか」との疑問には回答しませんでした。

James Charles Will Not Host YouTube 'Instant Influencer' Season 2 - Variety
https://variety.com/2021/digital/news/james-charles-not-hosting-youtube-instant-influencer-season-2-1234937416/

そして4月1日、チャールズ氏はYouTubeに14分の謝罪動画を投稿し、未成年に対して性的なメッセージを送ったことを認めました。チャールズ氏は2人の少年が18歳以上だと年齢を偽っていたと主張したものの、「大人として、自分が誰と話しているのかを確認するのは私の仕事であり、責任です。したがって、責められるべきなのは私だけです」と述べて謝罪しました。

holding myself accountable - YouTube


YouTubeは一連の騒動について、「チャールズ氏がYouTubeの『クリエイターの責任』ポリシーに違反した」と判断し、チャールズ氏のチャンネルでの広告掲載を停止しました。「クリエイターの責任」ポリシーは、クリエイターが明示的にYouTubeのルールに違反したわけではなくても、クリエイターの行動が広範囲にわたる否定的な注目につながった場合に取り締まるためのもの。YouTubeは、チャールズ氏のチャンネルにおける広告停止がいつまで続くのかは明らかにしていません。