YouTubeが子ども向けコンテンツのコメント機能を無効に、一部ムービーは削除＆悪質なチャンネルは閉鎖

YouTubeが、「子どもの性的搾取を促進している」という批判を受けて、若い未成年者を対象としたムービーへの性的搾取を引き起こすと考えられるコメントを無効にすることを公式ブログで発表しました。

YouTube Creator Blog: More updates on our actions related to the safety of minors on YouTube
https://youtube-creators.googleblog.com/2019/02/more-updates-on-our-actions-related-to.html

YouTube will disable comments on most videos of kids because of pedophiles | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2019/02/youtube-will-fight-predatory-behavior-by-disabling-comments-on-videos-of-minors/

YouTubeには無数のムービーがアップされていて、その中には幼い子どもたちを映したものが多くあります。子どもたちが水着を着てはしゃいだりスポーツに興じたりするムービー自体は決して児童ポルノではないものの、児童性愛者から人気のあるシーンにはコメントでリンクがつけられていることが問題視されています。

また、このコメントとYouTubeのおすすめムービーを表示するアルゴリズムによって児童性愛者のコミュニティが形成されていることから「YouTubeでは子どもの性的搾取が行われている」と批判が集中していました。その結果、ディズニーやEpic GamesがYouTubeへの広告を引き上げたと報じられています。

「YouTubeが子どもの性的搾取を促進している」と批判の的に、ディズニーやEpic GamesがYouTubeへの広告を引き上げる事態に - GIGAZINE

これを受けて、YouTubeは「私たちは性的略取の影響を受ける可能性がある何千万ものムービーからのコメントを無効にしました」「今後数カ月間にわたって、私たちは若い子どもを対象としたムービーや、子どものムービーへの性的略取をひきつける危険性があると考えられるコメントを停止します」と発表しています。

また、YouTubeのCEOであるSusan Wojcicki氏は「プラットフォーム上で若い人たちの安全を確保することほど重要なことはありません」と述べています。

YouTubeはArsTchnicaの取材に対して、過去48時間に子どもが登場するムービーに対する不適切なコメント数千人分をすべて削除し、性的搾取に関わるとされる400以上のチャンネルを閉鎖し、まったく性的な意図なく投稿されたにも関わらず性的略取の対象となってしまっていたムービーを削除したと語っています。

また、YouTubeは「一部の違法なコンテンツも通報している」と述べる一方で「他にもやるべきことがたくさんある」と答えたそうです。ArsTechnicaは、今回の騒動の原因となったアルゴリズムに問題が見つかったかどうかをYouTubeに尋ねましたが、その質問に対する回答は得られなかったとのことでした。