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妊娠中に2人目の子どもを妊娠する世にも珍しい現象「過剰受胎」の実例とは?


イギリスに住む39歳の女性、レベッカ・ロバーツさんとパートナーは1年以上不妊に悩んでいましたが、ある日自宅で行った妊娠検査で陽性反応が出て大喜び。しかし、その5週間後~17週間後に行った長期にわたる超音波検査で驚くべき事実が判明します。

Woman conceives baby while pregnant - The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/lifestyle/2021/04/08/conceive-baby-while-pregnant/

ロバーツさんを担当した産科医、デビッド・ウォーカー医師は「ロバーツさんのお腹の中には2人の赤ちゃんがいる」ということを確認。しかしウォーカー医師は、これは双子ではなく、短期間で複数回受精が行われた結果発生する「過剰受胎」であると診断します。

通常、女性が妊娠すると体内のホルモンバランスが変化して排卵が抑制され、新たな受精が行われないような仕組みになっています。そのため過剰受胎は非常に珍しい現象であり、2008年に行われた調査では「世界で10例未満」だと指摘されています。当のウォーカー医師も見たことがないもので、「自信を持って診断するためには数回の検査が必要だった」と語ります。

ロバーツさんの場合、最初の妊娠の3~4週間後に排卵が行われ、奇跡的に受精して着床したものとみられています。2人目の赤ちゃんは1人目に比べてはるかに体が小さく、当初の検査では発見すらされていませんでした。過剰受胎は多くの場合片方の子どもが亡くなってしまうため、ウォーカー医師は妊娠の進行を案じていましたが、2人の赤ちゃんの成長は良好であったとのこと。


しかし、妊娠33週を過ぎたあたりで、2人目のへその緒が正常に機能しておらず、赤ちゃんの成長に影響を及ぼし始めていることが判明します。そして2人は同じ日、2020年9月17日に帝王切開により誕生。1人目の赤ちゃん・ノアは体重約2.1kg、2人目の赤ちゃん・ロザリーは体重約1.1kgでした。


ロバーツさんとパートナーは生まれてすぐの赤ちゃんと対面を果たしたものの、早産であったことから2人は新生児特定集中治療室(NICU)に搬送されます。その後、ノアは3週間ほど、ロザリーに至っては95日間も入院することとなりますが、ロバーツさんらは毎日病院に通い、クリスマス直前にようやくロザリーを家に連れて帰ることができたとのこと。

ロバーツさんは赤ちゃんとの生活について「2人の赤ちゃんは同じ誕生日にもかかわらず間違いなく年齢差を感じますが、発達の違いにかかわらず、2人は紛れもない絆で結ばれており、赤ちゃんの成長を見ていると胸が一杯になります」と語っています。ロバーツさんらは赤ちゃんとの生活を自身のInstagramで公開しています。

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in Posted by log1p_kr

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