生き物

京都の桜が過去1200年で最速の開花を迎えたとして話題に


京都の桜の開花情報は西暦812年から残っており、気候変動を示す1つの指標としてみられています。そんな中、2021年は過去1200年で最も桜の満開日が早かったとして、海外でも話題になっています。

Japan’s Kyoto cherry blossoms peak on earliest date in 1,200 years - The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/weather/2021/03/29/japan-kyoto-cherry-blossoms-record/

The Earliest Cherry Blossom Season in 1,200 Years Is Here Due to Climate Change
https://www.sciencealert.com/japan-s-cherry-blossoms-burst-into-color-sooner-than-they-have-in-1-200-years

2021年3月26日、京都地方気象台が桜(ソメイヨシノ)の満開を観測したと発表しました。京都の桜の満開は平年4月5日とされており、2021年はそれよりも10日早い満開となりました。

京都地方気象台
https://www.jma-net.go.jp/kyoto/2_data/seibutsu/index.html

以下は3月25日のTwitter投稿ですが、京都の醍醐寺で桜が咲き乱れているのがわかります。


京都の桜の開花は西暦812年から記録されており、これまでの最速記録は1409年3月27日でした。つまり2021年は過去1200年で最も満開が早く訪れたことになります。

桜の開花時期が急速に早まっていることは、これまでも指摘されてきました。以下は800年代から2000年代までの開花時期のグラフ。横軸が年代で縦軸が新年からの経過日数を示しており、1900年代に入ってから急速に開花時期が変化していることが読み取れます。


上記のグラフによると1850年の平均開花日は4月17日頃でしたが、記事作成時点では4月5日。およそ2週間、時期が早まっており、この間の京都の平均気温は3.4度上昇しました。


過去1000~2000年の気候変化を記録した研究の多くは、「1800年代半ばまでは比較的安定した気候が続き、その後急速な温暖化が起こった」と述べています。桜の開花時期を示したグラフはこのような気候変動の報告と一致するとワシントン・ポストは指摘しました。

ペンシルベニア州立大学の気候科学者であるマイケル・マン氏は「桜の開花時期のようなエビデンスは、科学者が過去の気候を『復元』するときに利用できる、歴史的な『代理測定』の1つです」とコメント。「今回、この代理測定は、定量的かつ長期的な気候復元がすでに示してきたように、我々が直面する人為的な地球温暖化が過去1000年で前例のないところまできていると教えてくれています」とマン氏は述べました。


また、開花時期が早まることは果樹作物に大きな影響を与えるという点も懸念されています。開花時期が早いと、ミツバチの活動と開花時期が一致しない可能性があり、果樹が結実できず、ミツバチが食料を確保できないという両方の側面で生態系に影響がでるともみられています。

なお、西暦812年からの桜の開花データは大阪府立大学の青野靖之氏らが以下で公開しています。

Cherry blossom phenology and temperature reconstructions at Kyoto | 生態気象学研究グループ
http://atmenv.envi.osakafu-u.ac.jp/aono/kyophenotemp4/

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in サイエンス,   生き物, Posted by logq_fa

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