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Googleがニュース使用料の支払いで独占禁止法違反の疑い、最大1兆9000億円の罰金の可能性あり


Googleはニュース使用料の支払いに関して世界中のパブリッシャーと契約の締結を始めていますが、この契約に独占禁止法違反の疑いがあるとして、フランスの当局が調査を進めていることがわかりました。

Exclusive: French antitrust investigators say Google breached its orders on talks with news publishers - sources | Reuters
https://www.reuters.com/article/us-france-google-antitrust-exclusive-idUSKBN2AN268

GoogleはGoogleニュースでさまざまなコンテンツを配信していますが、これらコンテンツの配信に対して、ニュースメディアに使用料を支払う方向で動いています。2021年2月15日にはフランスの121パブリッシャーに対してGoogleが合計約80億円を支払う契約を結んだことが報じられましたが、何に基づいてどのような基準で支払いが行われているのかという情報が不透明であり、また一部のニュースメディアには支払いが行われなかったとして、批判されていました。

Googleが合計80億円をニュース使用料としてメディアに支払うと判明、その詳細とは? - GIGAZINE


新たにロイターは、この契約についてフランスが独占禁止法違反の疑いで調査を行っていると報じました。

ロイターは調査報告書を読んだという2つの関係者筋から情報を入手。93ページに及ぶレポートの中には、Googleが法に従わないことは「非常に深刻な性質」だと記されていたとのこと。


Googleの行動が独占禁止法違反に該当する場合、当局は最大で年間売上高の10%を罰金として課すことが可能です。Googleの2020年の年間売上高は1830億ドル(約19兆円)だったため、額としては1兆9000億円にあたります。

なお、フランスの当局が独占禁止法違反で課した罰金で過去最高のものは、2020年にAppleに科された1300億円でした。

仏当局、米アップルに罰金1300億円 価格統制の疑い: 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56863580W0A310C2FF2000/


ロイターのコメント要請に対してGoogleは「私たちが最優先していることは法律の順守とパブリッシャーとの誠実な交渉であり、これは過去数カ月の契約で証明されています」「現在私たちは異議申立書を検討しており、今後フランス当局と密接にやり取りしていく予定です」と述べました。

なお、Googleは法規制により2014年からスペインでのGoogleニュースを閉鎖していますが、ロイターによるとGoogleはスペインのパブリッシャーとのライセンス契約の交渉を開始したとのこと。これによりスペインのGoogleニュースが復活する可能性があるとみられています。

Alphabet in talks with Spanish publishers to bring Google News back, sources say | Reuters
https://www.reuters.com/article/us-google-spain-copyright-idUSKBN2AM1X3

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in ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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