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Googleが合計80億円をニュース使用料としてメディアに支払うと判明、その詳細とは?


GoogleはGoogleニュースでさまざまなコンテンツを配信していますが、これらコンテンツの配信に対する使用料をパブリッシャーに支払う方向で動いています。すでにGoogleは世界各国のメディアと契約を結んでおり、新たに、これまで不明だった使用料額の詳細をロイターが報じています。

Exclusive: Google's $76 million deal with French publishers leaves many outlets infuriated | Reuters
https://www.reuters.com/article/us-google-france-copyright-exclusive-idUSKBN2AC27N


Googleはメディアの公開するニュースやコンテンツを収集・配信することで収益を上げていると、かねてから批判されてきました。これを受けGoogleは世界各国のメディアと収益分配契約を結び、コンテンツ使用料を支払うことで合意。2021年1月にはフランスのパブリッシャーと合意に至ったことを発表しましたが、支払われる使用料の詳細は明かされませんでした。

Googleがフランスの報道機関に対し「ニュースの使用料」を支払うことに同意 - GIGAZINE


ロイター通信が上記の続報として、Googleがフランスの121パブリッシャーと合計で7600万ドル(約80億円)の支払い契約を結んだことを報じています。

ロイターが確認した1つ目の文書には、Googleがフランスの全国あるいは地方のニュースパブリッシャー121社に対し、年間2200万ドル(約23億円)を3年契約で支払うことが記されていたとのこと。Googleはいずれのパブリッシャーとも個別のライセンス契約を結んでいます。


そして2番目の文書では、上記のパブリッシャーに対し、3年契約が有効である間、著作権侵害の申立をしないことを見返りに1000万ドル(約10億円)を支払うことが約束されました。

また文書によると、Googleからパブリッシャーへの支払い額はさまざまで、発行部数29万部のル・モンドに対しては130万ドル(約1億3600万円)ですが、地方紙を出版するLa Voix de la Haute Marneに対する支払い額は1万3741(約140万円)とのこと。加えて、ル・モンドを含む複数の全国的な日刊紙とそのグループは上記契約料金のほかに、Googleを通じてサブスクリプションを販売することに対して年間360万ドル(約3億8000万円)の支払いを交渉中であると、関係者筋は述べています。

上記の契約内容はヨーロッパおよび世界各国との契約のテンプレートになる可能性があると考えられていますが、一方でGoogleがGoogleニュースからどれほどの収益を生み出しているかは明かされておらず、情報が不透明であることが指摘されています。

フランスの独立系ニュースサイトであるSpiilは「どのような計算が行われているのかが公開されていない、このような不透明な契約は、全てのニュースパブリッシャーの公正な扱いを保証するものではありません」と述べました。

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in ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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