メモ

「Google税」の法施行が決定した結果、Googleニュースがサービス終了

By Alain Bachellier

Google包囲網の形成を進めるヨーロッパでは「Google税」の導入が検討されており、スペインではGoogle税を導入する法案が可決され、2015年1月から新法が施行されることが決定。その結果、GoogleはスペインでGoogleニュースを終了することになりました。

Google Europe Blog: An update on Google News in Spain
http://googlepolicyeurope.blogspot.jp/2014/12/an-update-on-google-news-in-spain.html

Google News to Shut Down in Spain - NYTimes.com
http://bits.blogs.nytimes.com/2014/12/11/google-to-drop-its-news-site-in-spain/

Spain moves to protect domestic media with new 'Google tax' | Technology | The Guardian
http://www.theguardian.com/technology/2014/oct/31/spain-newspaper-google-tax

「Google税」とは、Google・Apple・Amazonに代表されるIT大手企業が国境を越えて世界的にビジネスを展開する中で、サービス提供地域に税を納めない半ば脱法的な手法を採ることに対抗して課される税金の総称であり、例えば、多国籍企業がネット広告などを掲載する場合にサービス提供国内に税金を納める事業者を通すことを義務づける法律はその典型例です。ヨーロッパでアメリカ市場以上に高いマーケットシェアを握る検索大手のGoogleがやり玉に挙げられた結果、「Google税」というGoogleにとっては不名誉な通称が付けられているというわけです。

2014年10月にスペインで、スペイン国内でスペインの出版物を引用したりニュースのリンクを貼り付けたりする場合にはスペインの新聞社を中心に形成される団体「Association of Editors of Spanish Dailies」に使用料を支払うよう義務づける法案が可決され、2015年1月1日から新法が施行される予定です。なお、この法律はスペインの出版社が望むと望まざるとに関わらず使用料納付義務が発生するというもので、仮にGoogle経由でのアクセス数アップを期待してGoogleニュースへの無償掲載を出版社が望んだとしてもGoogleは使用料の支払いを免れません。また、使用料の支払いを拒否した場合には最大60万ユーロ(約8800万円)の制裁金が課せられます。

By keso s

この新法の施行を前にして、Googleは公式ブログで、2014年12月16日をもってスペインでのGoogleニュースのサービス提供を終了すると発表しました。Googleによると、Googleニュースは一切の広告表示がない状態でニュース記事やそのリンクを掲載しており、サービス単体では収益を上げていないため、新法が義務づける使用料を支払うとビジネスとして運営していくことが困難であるとのこと。そのため、新法施行開始の半月前に、泣く泣くスペイン版Googleニュースを終了させることが決定したというわけです。

もっとも、スペインのGoogle税新法がうまく機能するかについては懐疑的な見解もあります。2014年8月にドイツの新聞社や出版社が加盟する団体VG MediaがGoogleに対してドイツメディアからの引用や抜粋によって直接的、間接的に得た売り上げ総額の11%を支払うよう求める民事訴訟を提起したところ、Googleは2014年10月2日、対抗措置としてVG Media加盟メディアのウェブページについては検索結果の本文や要約文や画像などの情報(スニペット)の表示を停止しました。この結果、VG Media加盟メディアへのアクセスが激減。深刻なトラフィック不足に陥ったVG Mediaは2014年10月23日に対価を求めない代わりにスニペットを再表示するようGoogleに要請するという事態に追い込まれています。このことから、「スペインはドイツの二の舞になるのでは?」という冷ややかな視線が注がれています。

By Trey Ratcliff

Google税の導入を巡っては、スペインだけでなくイギリスでも、イギリス国内で商取引を行う多国籍企業に対して25%の税金を課す法案が提出されており、ヨーロッパでは広くGoogle税が導入される可能性があります。また、日本でも国内で納税しないAmazonなどの企業活動が問題視されており、グローバル企業の行きすぎた節税手法は早晩、見直しを余儀なくされるかもしれません。スペインでのGoogleニュースの終了というニュースはGoogleだけの問題にとどまるものではないと言え、Google税の是非を巡るケーススタディとしてもスペインの新法の行方には注目が集まりそうです。

・関連記事
1GB転送するごとに税金を払わせる法律が実現に向けて進行中 - GIGAZINE

窓やトランプ、果てはオシッコにまでかかった、古今東西のとんでもない税金いろいろ - GIGAZINE

Amazonの節税拠点であるルクセンブルクが世界的企業に優遇税制を適用しているとの調査報告 - GIGAZINE

オランダ、ファイル共有を合法化し、トラフィックへの課税を検討中 - GIGAZINE

税金の無い島ケイマンに銀行口座を開けるか、実際に現地に行ってチャレンジしてみました - GIGAZINE

in ネットサービス,   メモ, Posted by logv_to