エドワード・スノーデンが電子フロンティア財団への支援を呼びかけ
by coolloud
アメリカ国家安全保障局(NSA)が関わる極秘大量監視プログラム「PRISM」を内部告発したことで知られるエドワード・スノーデン氏が、電子フロンティア財団(EFF)の実施する政府の不正行為や大規模スパイ活動などを終結させるための取り組みを支持するように呼びかけました。
Snowden: "We Can Fix a Broken System" | Electronic Frontier Foundation
https://www.eff.org/deeplinks/2020/12/we-can-fix-broken-system
EFFはデジタル社会における「自由な言論の権利」を法律的な観点から訴える非営利組織。EFFは言論の自由にまつわる訴訟に関する弁護資金や弁護士の提供などの幅広い活動を行っており、PRISMに対する集団訴訟「ジュエル対NSA」や「シュベール対オバマ」、外国情報活動監視裁判所の命じた広域通話履歴収集プログラムに対する集団訴訟「First Unitarian Church of Los Angeles対NSA」などの原告代表を務めるといった役割を果たしてきました。
NSA Spying | Electronic Frontier Foundation
https://www.eff.org/nsa-spying
2020年12月26日、そんなEFFに対してスノーデン氏が支援を呼びかけました。スノーデン氏は自身が暴いたPRISMに触れて、「ジャーナリストが国家の欺瞞(ぎまん)と市民に対する違法行為の真実を明らかにしたとき、あなた方によって支持されたEFFのような人権と自由に関する団体が権威に責任を負わせる機会をつかんだのです。監視は抵抗を弱め、私たちの選択とプライベートな領域を奪い、私たちから尊厳と人間性を腐らせます」と言及。
スノーデン氏はネットワーク事業者とエンジニアが政府の実施する監視活動に対して暗号化を進め、政策立案者が人権法に照らしてデジタルプライバシーの保護に取り組んでいるという現況を引き起こしたのはオンライン上の人々の声だと指摘して、「ゆっくりと、しかし確実に、草の根活動は未来を変えています」とコメント。30年にわたってテクノロジーに関する権利の保護を求めてきたEFFがデジタル権威主義と戦うための専門知識をもたらしてくれる存在だと称賛し、EFFに対する寄付を求めました。
EFFへの寄付は以下から行うことが可能で、Donation Frequency(寄付回数)の項目ではOnce(1回限り)・Monthly(毎月)・Annually(毎年)など複数回にわたって寄付を行う選択肢が用意されています。1回に寄付可能な金額は選択肢としては2500ドル(約26万円)~25ドル(2600円)がありますが、空欄に金額を入力して任意の金額を贈ることもできます。寄付金に応じて、EFF特製のステッカーやTシャツ、ビーニーなどを獲得することも可能です。
Year-End Challenge for Online Rights | Electronic Frontier Foundation
https://supporters.eff.org/donate/year-end-challenge--SD
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