2020年12月12日 12時00分レビュー

ノートPCでの快適なゲーム環境を実現する「WD_BLACK D50 Game Dock」レビュー、周辺機器をThunderboltケーブル1本に

Western Digitalから同社のゲーミング向けシリーズ「WD_BLACK」の新製品「WD_BLACK D50 Game Dock」が登場しました。D50はPCで利用したいマウスやキーボード、外付けHDDといった周辺機器を接続することで、PCと周辺機器の接続をThunderbolt 3ケーブル1本にまとめてくれる「周辺機器の中継所」のようなデバイス。実際にさまざまなデバイスを接続し、その実力を確かめてみました。

WD_BLACK™ D50 Game Dock NVMe™ SSD | Western Digital ストア
https://shop.westerndigital.com/ja-jp/products/external-drives/wd-black-d50-game-dock-nvme-thunderbolt-3-ssd

「WD_BLACK D50」の外箱はこんな感じ。他のWD_BLACKシリーズの製品と同じく、黒をベースとしたデザインです。

外箱背面には各種ポートの説明やスペック情報などが記載されていました。

箱を開けるとすぐにD50本体が出現。

付属品はACケーブル、Thunderbolt 3対応USB Type-Cケーブル、取扱説明書となっています。

D50の本体はWD_BLACK AN1500と同じく、コンテナを思わせる武骨なデザインです。

「WD_BLACK」の文字とともに「D50 GAME DOCK NVMe SSD」の文字が印字されています。D50にはNVMe SSD搭載モデルと非搭載モデルがあり、今回レビューするのは2TBのSSDを搭載したモデルです。

D50の正面向かって右側面には、電源ポート、ギガビット対応イーサネットポート、USB 3.1 Gen2ポート2つ、Thunderbolt 3ポート2つ、DisplayPort 1.4、USB 3.2 Gen2 Type-Cポートが配置されています。

左側面にはUSB 3.1 Gen2 Type-Cポート、USB 3.1 Gen2ポート、オーディオポートがあります。縦置きした際の見栄えを考え、右側面とは印字が逆方向になっています。

底面には排気口が備えられています。

天面および裏面には特にポート類はありません。

長辺131.5mm、短辺64.2mmのiPhone 12 miniとサイズを比較するとこんな感じ。

D50を縦置きした際の奥行きの長さは、iPhone 12 miniの短辺よりも一回り小さいといったところ。小型PCのNUCとほぼ同じサイズ感です。

D50付属のACアダプタは、プラグ形状が通常のコンセントのものとは異なっているので注意が必要。

どうしても通常のコンセントで利用したい場合は、ACアダプタのアダプタ部分とプラグ部分を分離し、通常のプラグを持つコードに交換すればOK。

D50には電源ボタンはなく、ACアダプタを挿入するだけで電源が入ります。

Thunderbolt 3対応のPCとD50を接続。2つあるポートのうち片方は87Wまでの給電に対応しており、対応するPCをUSB Type-Cポートから充電することができます。

ただし、レビューに利用したLet'snote CF-SVシリーズでは、電力が足りず以下のポップアップが表示されました。ノートPCを充電しながらD50を利用する場合は、PC側の電力要求に注意する必要があります。

ThunderboltでD50とPCを接続すると、D50底面のLEDが点灯します。発光パターンはAN1500と同じくWestern Digital ダッシュボードで変更することが可能。

ThunderboltでD50とPCを接続したら、あとはPCで利用したいLANケーブルやマウス、外付けHDDなどの周辺機器をD50に接続するだけ。

DisplayPortでディスプレイと接続すれば、5Kまでの解像度で映像出力が可能です。

本当にPC上で周辺機器を認識しているのか確かめるため、Windowsの「ディスクの管理」でディスクの接続状況を確認。きちんとD50内蔵のNVMe SSDが「D50 SSD」として、外付けHDDが「HDD」として認識されています。

「デバイスマネージャー」でディスクの詳細情報を確認すると、D50内蔵のSSDはPCIeデバイスとして認識されています。なお、接続されているディスクの名称が「WD_BLACK SN750 2TB」となっており、SSDのスペックも踏まえると、D50に搭載されているSSDはWD_BLACK SN850の前世代モデル「WD_BLACK SN750」で間違いなさそうです。

一方外付けHDDはUSBデバイスとして認識されていることがわかります。煩雑な周辺機器をThunderboltケーブル一本にまとめつつ、正しくデバイスを認識できていることがわかりました。

有線LANはUSB経由で接続。

スペック上は連続読み込み3000MB/秒と記載されている内蔵SSDのベンチマークを行ったところ、おおよそ公称通りの結果に。

D50の利用シーンとしては、内蔵SSDに保存したゲームをロードし、オンラインで対戦するといった「ストレージとネットワークの双方にアクセスする」場合が多いはず。イーサネット以外の周辺機器をすべて外し、iPerf3コマンドを用いてネットワークの帯域を測定しつつ、内蔵SSDのベンチマークを測定してみます。