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新型コロナの情報サイトを立ち上げたデータ科学者が当局捜査員から銃を突きつけられる


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者数データをまとめたサイトを作成したところ、「データを操作している」という理由で保健局から解雇されたデータ科学者のレベッカ・ジョーンズさんが、フロリダ州法執行局(FDLE)に自宅を突入されたと報告しました。突入した捜査員はジョーンズさんとその家族に銃を突きつけ、ジョーンズさんのPCを押収したとのことです。

Agents raid home of fired Florida data scientist who built COVID-19 dashboard
https://www.tallahassee.com/story/news/2020/12/07/agents-raid-home-fired-florida-data-scientist-who-built-covid-19-dashboard-rebekah-jones/6482817002/


ジョーンズさんはもともとフロリダ州保健局で地理情報システムマネージャーを務めるデータ科学者で、COVID-19感染者数や公開レポートへのリンクを含んだポータルサイト「the COVID MONITOR」を開設しました。このサイトでは、リアルタイムでCOVID-19の感染状況がチェックでき、特に学校関係者や子どもの感染データもまとめられています。

The COVID Monitor: COVID-19 Reporting in K-12 Schools
https://experience.arcgis.com/experience/fb52d598982f41faac714b5ebe32e7d1


しかし、2020年5月にジョーンズさんはサイト開発プロジェクトの責任者から「データを操作した」という理由で解任されたとのこと。ジョーンズさんはデータ操作を否定しましたが、最終的に保健局から解雇されてしまったそうです。

そして2020年12月7日に、フロリダ州保健局が「ジョーンズさんに緊急通信回線をハッキングされた」と訴えたことで、FDLEがジョーンズさんの自宅を訪れたとのこと。捜査員は防弾ベストを着ており、銃を構えて自宅に乗り込み、ジョーンズさんのPCやデータをすべて回収していきました。

実際にジョーンズさんの自宅へ捜査員が突入した瞬間を捉えたムービーが以下。ジョーンズさんによれば、自宅の2階にはジョーンズさんの夫と子ども2人がいたそうで、捜査員の1人が子どもに銃を向ける瞬間もあったとのこと。ムービーでは銃を構えながら家の中に乗り込む捜査員に対して、「子どもに銃を向けないで!」とジョーンズさんが叫んでいます。


ジョーンズさんは「これが正直に仕事をしている科学者に起こったことです。権力に対して真実を語る人の身に起こったことです」とコメント。一連の出来事はフロリダ州のロン・デサンティス知事の判断だと主張し、怒りをあらわにしています。


なお、ジョーンズさんはデータのバックアップはすべて取ってあるとのことで、すぐにでも仕事の続きができるそうです。ジョーンズさんはデサンティス知事に対して「私を黙らせるために私の顔に銃を向けたのであれば、それはどれほど間違っているかを学ぶことでしょう。私は新しいコンピューターを持っていますし、仕事に戻るつもりです」と述べました。

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in メモ,   動画, Posted by log1i_yk