家に染みついた「煙のニオイ」を撃退する6つのステップ
家で焼肉などの料理をした後、部屋に「煙のニオイ」が残ってしまったという経験をした人は多いはず。また、日常的にタバコを吸う人がいる家庭では、長年のタバコのニオイが部屋に染みついてしまっている場合もあります。そんな煙のニオイを一般的な家庭にもある安価な材料で消し去る方法を、日常生活の便利情報を扱うサイトQuick and Dirty Tipsが6つのステップにまとめています。
6 Steps to Remove the Smell of Tobacco Smoke
https://www.quickanddirtytips.com/house-home/housekeeping/6-tips-for-removing-smoke-odor-from-your-home
◆ステップ0:準備
Quick and Dirty Tipsのライターであるアマンダ・トーマス氏によると、まずは家中の窓を開け放ってから全ての換気扇を回し、換気を良くしておくべきとのこと。その上で、脱臭作業に入るために必要なアイテムは次の6つです。
・酢:少なくとも1ガロン(約3.8リットル)
・重曹
・ぼろきれや雑巾:場合によっては大量に使用するので、買いだめする必要あり
・バケツ
・ざるやこし器
・オゾン発生機:極端な場合にのみ使用
◆ステップ1:酢で布製品を洗う
まずは、枕・シーツ・毛布・カーテンなど、洗濯機で洗えるものを1回あたり2カップの酢で洗濯して、ニオイの発生源をなるべく減らします。また、洗濯する上で気をつけなければならないのは、高温で乾燥させるのを避けることです。トーマス氏の経験によると、熱はニオイを再活性化させて布地に定着させてしまうのだそうです。代わりに、洗ったものを天日干しすると、脱臭効果がさらにアップします。
大きなカーテンなど洗濯機では洗えない物は、クリーニング店などの手を借りるのも一考です。また、洗った布製品をまだ煙のニオイが残っている部屋に戻すと、せっかく洗ったのにまたニオイが移ってしまうため、トーマス氏は「1度に1つの部屋に集中したり、洗ったものは大きなゴミ袋に入れて密閉したりといった工夫をしつつ、できるだけ手早く作業を進めてください」とアドバイスしました。
◆ステップ2:カーペットや家具に重曹を振りかける
布張りのソファといった家具やマットレス、カーペットなど、大きくて柔らかいものは重曹を使って脱臭します。やり方は簡単で、ざるやこし器で重曹をたっぷりと振りかけるだけ。トーマス氏によると、「ざるに重曹を入れてカーペットや布の上で振ると、表面全体に均一にかけることができます。これを、部屋中に薄く雪が積もったように見えるまで部屋中を歩き回りつつ繰り返してください」とのことです。
重曹を振りかけたら、30~60分間待って重曹がニオイを取ってくれるのを待ちます。この時、マットレスに積もった重曹を手でそっとこすったり、靴下を履いた足でカーペットの上を歩き回ったりすると、布地に重曹が入り込んでより効果が高まります。一方、注意しなければならないのは、犬がよだれを垂らしたり、足の裏に汗をかいた状態で歩いたりして、重曹が水分を吸ってしまわないようにすることです。重曹が水分を吸うと、ペースト状になってしまい、後で取り除くのが大変になってしまいます。
◆ステップ3:壁や床に酢を使う
重曹がニオイを吸収している間に次のステップへ。煙のニオイが付きやすいのは主にカーペットなどの布製品ですが、タバコやキャンドルなどの煙が立ち上り、ヤニとなって壁や天井にこびり付いてしまうこともあります。また、部屋中に煙が充満したような場合は、フローリングなどの床も例外ではありません。
このように、壁や床など固い場所を脱臭するのには、酢を使います。やり方は、まずバケツに酢と水を3対1の割合で入れて混合液を作ります。酢のニオイが強烈すぎてつらい場合は、もう少し水の割合を増やしてもOKとのこと。また、バケツの中身はすぐ汚れて交換が必要になるため、トーマス氏は「1度に作る混合液の量は、バケツの半分か3分の1までにしたほうが無難です」とアドバイスしています。
酢と水の混合液ができたら、ぼろきれや雑巾に混合液をひたして壁や床、天井を拭きます。ここでのポイントは、素早く拭いて薄い混合液の層を残し、混合液にニオイの成分を吸収させることです。
なお、トーマス氏は1度混合液をスプレーボトルに入れて部屋に散布してみましたが、この方法はオススメできないとのこと。なぜなら、スプレーでは十分に混合液を散布できない上に、ほんの数分間で目と喉を痛めてしまったからです。
◆ステップ4:重曹を掃除機で吸い取る/ランチやコーヒーブレイクに出かける
壁を拭いた後は、放置してあった部屋中の重曹を掃除機で吸い取ります。もし掃除機にマットレスやカーペット用のアタッチメントがある場合は、それらを使用すると効果的です。
トーマス氏は、部屋の重曹を一通り片付けた後はランチやコーヒーブレイクに出かけることを推奨しています。これには、一仕事終えた自分へのご褒美というだけでなく、煙のニオイや酢のニオイに慣れてしまった鼻をリセットさせるという意味もあります。
帰宅後にまだニオイを感じたら、ニオイがなくなるまでステップ2と4を繰り返します。トーマス氏は、「柔らかい素材に『残留臭』が閉じ込められている可能性が高いため、この手順を数回繰り返さなくてはならない場合があります。幸いなことに、これは最も簡単かつ安価なステップです」と話しました。
うまくいけば、これで部屋の中の嫌なニオイは一掃されますが、それでも手ごわいニオイが残る場合は、次のステップに進みます。
◆ステップ5:タフなニオイにオゾン発生機を使う
ここまでしてもニオイが取れなかった場合は、オゾン発生機の出番です。以下の記事では、部屋に置いておくだけでニオイ・雑菌・ウイルスを除去してくれる「オゾネオエアロ」や、洗濯物にオゾンをかけることができる「部屋干し用オゾネオ」を徹底レビューしています。
オゾンの酸化力で悪臭・雑菌・ウイルスを除去してくれる「オゾネオエアロ」を使ってみた - GIGAZINE
部屋干しの生乾き臭をオゾンの酸化力で消臭するという「部屋干し用オゾネオ」はどのくらいの威力なのか?実際に使ってみた - GIGAZINE
◆ステップ6:最終手段で壁紙やフローリングなど交換する
ステップ1~5でも太刀打ちできなかった場合の最後の手段が、家具・カーペット・壁紙・フローリングなどニオイがついている可能性があるものを交換することです。また、健康被害が心配になるほど、長年の喫煙のニオイがひどい場合は、プロのハウスクリーニングへの依頼や、引越も視野に入るとのこと。
トーマス氏は記事の末尾で、「特に家の中でタバコを吸うべきではない理由はたくさんあります。とはいえ、吸ってしまったとしてもニオイを取れないわけではありません。まずは安価にできる方法から試して、最終手段として家の中の物の買い換えなどを検討してみましょう」と結論付けました。
なお、厚生労働省が2020年10月27日に発表した調査結果により、「2019年の日本の喫煙率は16.7%で過去最低を更新した」ということが判明しています。
国内の喫煙率が過去最低の16.7%となり記録を更新 - GIGAZINE
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