即身仏になるべく互いの煩悩を押し付け合う「即身仏になろう!」プレイレビュー
衆生済度を果たすために、食事を断ち、体を清め、即身仏になることを目指すカードゲーム「即身仏になろう!」が2020年11月13日にリリースされます。厳しい修行を耐え抜き「ベスト即身仏」になり多くの人々を救済するべく実際にプレイしてみました。
Group SNE | 製品情報 | 即身仏になろう!
http://www.groupsne.co.jp/products/bg/sokushinbutsu/index.html
即身仏になろう!の外箱はこんな感じ。「鐘を手に持って即身仏となった僧」という少し不気味なイラストに、「即身仏になろう!」とポップなタイトルが添えられています。
プレイ時間は20~30分、プレイ人数は5~6人、対象年齢は10歳以上を想定しています。
箱の中には説明書と、3種類のカードが入っています。説明書には英語版と日本語版があるので、日本語が読めない海外の人でも安心して即身仏を目指すことが可能。
カードの中には大豆、米、麦といった五穀が描かれたカードや……
「読経」「入定」といた仏教の専門用語が書かれたカードもあります。
まずは2人で即身仏を目指すことにしました。中央に山札、その両側に捨て札を配置し、1番手に3枚の手札、2番手に4枚の手札を配ったらゲームスタート。
即身仏になるためには3つのフェイズを完了する必要があります。第1フェイズの「五穀集めフェイズ」では、断食行に入る前の最後の食事をするために「米」「麦」「粟」「黍」「大豆」の五穀を集めます。
最初に配られた手札はこんな感じ。3枚全て読経で、五穀は1枚もないので……
山札からカードを引くことに。「五穀集めフェイズ」ではカードを2枚引くことができます。
カードを2枚引いたところ、「麦」と「水」をゲットすることができました。「水」は山札か捨て札のカードと交換することができます。
一刻も早く五穀を集めて即身仏になりたいので、「水」を捨て札置き場に捨てて……
五穀が出ることを祈りながらカードを1枚引きました。
見事に「麦/大豆」カードをゲット。「麦/大豆」カードは「麦」もしくは「大豆」のどちらか一方として扱うことができます。
カードを山札から引いたら、次相手にカードを渡す必要があります。カードを捨てる時には、以下の画像のように同じカードと2枚セットにして捨てなければいけません。なお、読経カードだけは任意のカードと2枚セットにして捨てることも可能。
カードを捨てたらターン終了です。「五穀集めフェイズ」では、カードを引いたり捨てたりを繰り返しながら五穀を全種類集めていきます。
カードを2枚捨てる代わりに、相手にカードを1枚渡すことも可能。今回渡されたカードは……
五穀ではなく「木の実」でした。手札は最大7枚までしか持てないため、カードを渡すことで相手の手札を増やし、重要なカードを捨てさせる戦法をとることができます。
ターンが進みついに五穀を集めることに成功。
相手に自分の手札を全て見せれば「五穀集めフェイズ」は完了です。なお、最初に「五穀集めフェイズ」を完了したプレイヤーは「菩薩点」を1点ゲットできます。
「五穀集めフェイズ」を完了したプレイヤーは次に五穀に対する未練を断つ修行にはいります。つまり、手札に1枚も五穀がない状態を目指すのです。
ターンの進め方は「五穀集めフェイズ」と変わらないのですが、「五穀断ちフェイズ」の特殊アクションとして「漆茶」を飲んで体を清めることが可能。「斎食」と「漆茶」を組み合わせて捨てる事で……
「漆茶」を裏返して手元に置いておく事ができます。「漆茶」を最も多く飲み、「最も状態のよいミイラになった」プレイヤーはゲーム終了時に「菩薩点」を3点ゲットできます。
漆茶を飲みながら無事に五穀を全て断つことに成功し、ついに「土中フェイズ」に突入。ここまでくれば即身仏まであと少し。
「土中フェイズ」の目的は全ての煩悩を断つべく手札を0枚にすることです。
「土中フェイズ」の特殊アクションは、精神統一して無我の境地に至るために永遠の瞑想を行う「入定」です。「入定」は捨て札に行かず手元に残り、最も多くの「入定」を手元に残したプレイヤーは「より深い瞑想に入った」プレイヤーはゲーム終了時に「菩薩点」を3点ゲットできます。
ターンを進め、互いの手札が残り1枚になりました。「後は『米』の煩悩を断てば成仏できる!」と祈りながら山札からカードを引くと……
「読経」をドロー。お経を読んで「米」の煩悩を捨てることで、ついに即身仏になることができました。
誰か1人が即身仏になったらゲームは終了。即身仏になったプレイヤーは「菩薩点」を4点ゲットできます。
漆茶をたくさん飲んで「最も状態のよいミイラになった」プレイヤーが「菩薩点」を3点受け取り……
多くの「入定」カードを手元に残して「より深い瞑想に入った」プレイヤーが「菩薩点」を3点受け取ったら……
合計獲得菩薩点の高いプレイヤーの勝利となるため、最初に即身仏になったプレイヤーが勝利するとは限りません。ただし、即身仏になると菩薩点を4点もゲットできるので、やはり即身仏になることは非常に有利といえます。今回は先に即身仏になれたプレイヤーが4+3+1=8点で、見事勝利しました。
次は最大人数の5人で即身仏を目指すことに。
3人以上でプレイするときは山札に「鐘」カードを加えます。「土中フェイズ」中に手札を「鐘」4枚のみにすると即座に成仏することができます。
ゲームが進み、一番最初に「土中フェイズ」に入ることに成功。「菩薩点」を1点ゲットします。さらにこの時点で手札の中に「鐘」が3枚含まれており成仏目前です。
ターンが進み、山札から「鐘」を引くことに成功。
「読経」と「木の実」のペアを捨てて……
手札を「鐘」4枚のみにすることに成功し成仏しました。他のプレイヤーも「土中フェイズ」に入っていましたが、一足先に即身仏になることができました。なお、通常の成仏では「菩薩点」を4点獲得できますが、「鐘」をそろえて成仏した場合は3点しかもらえません。
ゲームが終了したので点数計算を行います。「漆茶」と「入定」を最も集めたプレイヤーに菩薩点をそれぞれ3点ずつ加点した上で、合計獲得菩薩点は5対3対3と、ギリギリの勝利でした。
何度もゲームをしていると、一番最初に成仏したプレイヤーではなく「漆茶」と「入定」で「菩薩点」を稼いだプレイヤーが勝利することもありました。即身仏にはスピードだけでなく、体の清らかさや瞑想の深さも求められるというわけです。
「即身仏になろう!」のプレイ中には、「漆を飲みたい……」「煩悩退散!」といった奇妙なワードが飛び交います。また、煩悩を断つために他プレイヤーに五穀を押し付けたり、逆に押し付けられたりと醜い争いが発生することも。ゲームは3つのフェイズに分かれており一見複雑に見えますが、一度参加すれば初心者でもすんなりとルールを覚えることができます。ルールに慣れても1プレイに40分ほどかかるので、じっくりとプレイするゲームとしてオススメです。
「即身仏になろう!」は2020年11月13日より税別2000円で販売されます。
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