寝っ転がってデスク作業できる「レイダウンデスク」を自作してしまった猛者が登場

1日に6時間以上座っていると死のリスクが40％増加することが明らかになっているため、長時間のデスク作業が当たり前となりつつある現代の労働者の中には、イスに座ることの負担を和らげるためにスタンディングデスクを使用したり、高額なオフィスチェアを購入したりする人がいます。これらに代わる「長時間のデスク作業」のお供となる、寝っ転がったままデスク作業が可能な「レイダウンデスク」を、あるインターネットユーザーが自作しています。

I built a lay-down desk - My blog
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オリジナルのレイダウンデスクを自作してしまったのは、1日の大半をコンピューターの画面の前で過ごしているというポールさん。ポールさんはSignature Altwork Stationのような寝っ転がってデスク作業ができるデスクを探していたそうですが、7650ドル(約80万円)と非常に高額なため購入を断念。

そこで、以下のようなレイダウンデスクを自作しています。

レイダウンデスクを自作する上でポールさんが挙げたのが以下の7つ。以下の条件を満たした上でレイダウンデスクを自作することに決めたというわけ。なお、レイダウンデスクの参考例がなく、ポールさんは普段からDIYを行っていたというわけでもないため、初めに精密な計画を立ててからデスクを自作するのではなく、実際にデスクを作りながら段階的に仕上げていくという手法を採用しています。

・3台のモニターを取り付けることが可能
・寝転がることが可能
・使いやすい
・軽くてスペースを取りすぎない
・デスクを自作する上で必要となるパーツを運ぶのに自転車を使用
・ポールさんはDIYツールを持っていない
・似たようなデスクを自作した人はいないため、参考例がない

レイダウンデスクのベースとなるイス部分は、自作するか既製品を購入する必要があります。ポールさんはIKEAで6990円で販売されているPOÄNGというイスを購入して、インターネット上で発見した「POÄNGをリクライニングチェアに改造する方法」を参考に、以下のようなリクライニングチェアを作成。

なお、最も大変だった作業は「雨の日にPOÄNGをIKEAで購入して、7kmもの距離を走らなければいけなかった点」だそうです。

続いて、70kgの重量に耐えられるアクチュエーターをAmazonで購入し、これをモニターを取り付ける木材パーツに固定。ベースは木材なので、アクチュエーターは木枠から外れやすくなっているのが欠点とのこと。

ポールさんはこのアクチュエーターを使い、モニターの位置を上下できるように設計しています。なお、ポールさんは紐を引っ張ることでアクチュエーターが伸び縮みできるように設計していますが、この機構が壊れた際には電動アクチュエーターに取り替えると記しています。

ポールさんは合板を購入して、これをPCなどを置くデスクとしました。下部の凹み部分にポールさんの体が入ります。

自作のリクライニングチェアに、この合板を取り付けるとこんな感じ。合板部分はアームで上下できるように設計されています。

以下は3つのモニターを取り付けることができるモニターアーム。

これらをすべて合体させると以下のようなレイダウンデスクとなります。頭上の紐を引っ張るとモニターアームやデスク部分が一体となったパーツが上下し、寝っ転がったままデスク作業が可能となります。


なお、ポールさんはレイダウンデスクを自作した結果「マウスが滑り落ちるのでマウスはもう使えません。おそらくトラックボールに変える必要があります」「人間工学に基づいたキーボードに投資する必要があります」と語り、実際に使ってみると腰以外の部位に負担がかかっており、予想以上の出費が見込まれることを明かしています。

ポールさんによると、レイダウンデスクを自作するのにかかった費用は工具(45ユーロ：約5600円)とPOÄNG＋クッション(110ユーロ：約1万4000円)に加え、木材やネジなど。デスクと一緒に1つで数万円から数十万円もするオフィスチェアを購入するよりも、格段に安く自分にとって理想的なデスク＆チェアを作成することに成功したようです。