量子ビット数5000以上の商用量子コンピューターのクラウドサービスでの提供開始をD-Waveが発表
量子コンピューティングシステムを提供するカナダのD-Wave Systemsが、量子クラウドサービス「Leap」において量子コンピューター次世代機「D-Wave Advantage System」を含むプラットフォームが利用可能になったことを発表しました。
D-Wave Announces General Availability of First Quantum Computer Built for Business | D-Wave Systems
https://www.dwavesys.com/press-releases/d-wave-announces-general-availability-first-quantum-computer-built-business
ディーウェイブは初のビジネス向け量子コンピュータの一般発売を発表
https://www.globenewswire.com/news-release/2020/09/29/2101015/0/ja/ディーウェイブは初のビジネス向け量子コンピュータの一般発売を発表.html
「D-Wave Advantage System」は、D-Waveが2019年2月に仕様を発表した次世代機で、量子ビット数が2000個から5000個以上に増加しています。また、2019年の量子ビットの結合形態(トポロジー)「Chimera(キメラ)」では量子ビットの結合数は6個でしたが、新たな「Pegasus(ペガサス)」トポロジーでは15個に増加しています。量子ビットの結合数が増えると、「より規模の大きな組み合わせ最適化問題を、より少ない量子ビットの数で解けるようになる」とのこと。
D-Waveが量子アニーリングの次期仕様、5000量子ビットで2020年出荷 | 日経クロステック(xTECH)
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/04292/
新プラットフォームには、「D-Wave Advantage System」と合わせて、最大100万個の変数で問題を実行できる拡張ハイブリッドソルバーサービスが含まれており、能力を組み合わせることで、高パフォーマンスのリアルタイムハイブリッド量子アプリケーションを実行することが可能になるそうです。
また、ハイブリッド量子アプリケーションを今すぐ始めたいという企業向けに、専門家チームとパートナーコミュニティが一体となった「D-Wave Launch」の提供も行われます。
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