MCU最新映画「ブラック・ウィドウ」の公開が延期、2020年は「2009年以来初のMCU映画のない年」に

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受け、ディズニーは映画「ブラック・ウィドウ」の公開を2021年まで延期することを決定しました。これにより2020年はマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の映画が公開されないこととなり、これは2009年以来初めてのこととなるそうです。

'Black Widow,' 'West Side Story' Delayed to 2021 Amid Pandemic | Hollywood Reporter
https://www.hollywoodreporter.com/news/black-widow-west-side-story-delayed-to-2021-amid-pandemic

Black Widow delayed to 2021, pushing back The Eternals and other Marvel movies - The Verge
https://www.theverge.com/2020/9/23/21437889/black-widow-delayed-release-date-marvel-cinematic-universe-disney-streaming-mulan

「ブラック・ウィドウ」はもともと2020年5月1日(金)に日米同時公開予定でしたが、COVID-19の影響で2020年11月6日(金)に延期となっていました。今回、さらに2021年5月7日(金)まで延期されたことで、当初の公開予定から丸1年遅れることになります。

「ブラック・ウィドウ」11/6（金）公開　スカーレット・ヨハンソン主演 - YouTube

また、MCUフェーズ4の第1作目となるブラック・ウィドウの公開日が延期されることとなったため、その他のフェーズ4作品についても公開日が遅れることとなります。「Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings」の公開日は2021年5月7日から2021年7月9日に延期、「The Eternals」の公開日は2021年2月12日から2021年11月5日に延期されます。また、MCU作品だけでなく「ウエスト・サイド・ストーリー」や「キングスマン：ファースト・エージェント」といった作品の公開日も合わせて延期されることとなります。

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COVID-19の影響で客足が遠のいてしまっている映画館に再び多くの人々が集まることを期待し、映画の公開日を延期するという決定を下したのはディズニーだけではありません。ワーナーブラザーズは映画「ワンダーウーマン 1984」の公開日を2020年10月2日から12月25日まで延期しています。

莫大な費用をかけて制作され、巨額のマーケティング費用をかけて宣伝されてきた大作映画の場合、劇場での興行収入が望んだとおりに得られないというのは望ましい結果ではありません。特にディズニーのような大企業にとっては、COVID-19の影響で多くの観客動員が見込めない現時点で人気作品を公開するメリットはないということのようです。

なお、ディズニーはCOVID-19の影響ですべての映画の公開日を延期しているわけではなく、一部のタイトルをDisney＋限定で配信したり、Disney＋上で購入して視聴できるようにしたりと、さまざまな方法で映画を配信しています。実写映画版「ムーラン」は劇場公開を中止してDisney＋の会員限定で税抜2980円で先行配信されており、12月4日以降はDisney＋会員なら誰でも追加の支払いなしで視聴可能となります。

ムーラン／予告編｜9月4日よりプレミアアクセスで独占公開 Disney+（ディズニープラス） - YouTube

ディズニーのクリスティン・マッカーシーCFOはムーランの業績については明らかにしていませんが、現状について「非常に満足している」と語っています。それでもディズニーは2021年により多くの作品を劇場公開していく予定で、マッカーシーCFOは「我々は再び劇場が開かれることを願っています。ディズニー映画を映画館で鑑賞しようと考える人々にとって、劇場での体験は家の体験とは大きく異なるものであることを願っています」と語っています。