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ゲームエンジン「Unity」開発会社が新規株式公開を申請、ライバルのUnreal EngineがApp Store追放騒動で揺れる裏で


人気ゲームエンジン「Unity」を開発するUnity Softwareが、ニューヨーク証券取引所に2020年8月24日付けでIPO(新規株式公開)を申請しました。トレーディングシンボルは「U」になる予定です。

S-1
https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1810806/000119312520227862/d908875ds1.htm


Unity S-1 IPO filing drops
https://www.cnbc.com/2020/08/24/unity-s-1-ipo-filing-drops.html

Unity Software files for IPO - Axios
https://www.axios.com/unity-software-ipo-9cea6a58-0085-4d09-8c6d-0c0e8a1f6648.html

Unityを開発するUnity TechnologiesがIPOを検討していることは、2019年2月に報じられていました。今回IPO申請を提出したのは「Unity Software」名義となっており、Unity TechnologiesはUnity Softwareの連結子会社という扱いになっています。

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Unityはゲーム開発だけではなく自動車のデザインや映画のCGなどにも利用されており、BMW、Electronic Arts、Microsoft、Niantic、Sony、TencentなどもUnityの顧客であるそうです。Unity Softwareが提出した申請書類によれば、2019年におけるApp StoreとGoogle Playストアのゲームアプリ上位1000タイトルのうち、半分以上がUnityを使って制作されているとのこと。

さらに、Unityは毎月150万人のアクティブユーザーを抱えており、Unityを使ったアプリは、15億を超えるデバイスに1カ月あたりおよそ30億回ダウンロードされていると、提出書類でアピールされています。


経済メディアのCNBCは、同じゲームエンジンであるEpic GamesのUnreal Engineのライバルであり、記事作成時点でUnreal EngineがAppleとEpic Gamesの衝突でApp Storeから追放されそうになっているため、Unityにとって飛躍のチャンスであるとみています。

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Unity Softwareのビジネスモデルは、Unityライセンスのサブスクリプションサービスと、アプリ内にバナー広告を挿入する「Unity Ads」によって収益を得るというものです。

Unity Softwareの決算は、2018年は3億8080万ドル(約404億円)の収益に対して1億3160万ドル(約140億円)の損失、2019年は5億4180万ドル(約574億円)の収益に対して1億3320万ドル(約141億円)の損失だったとのこと。また、2020年上半期は収益が3億5130万ドル(約372億円)、損失は5420万ドル(約57億円)だったそうで、増加する収益に対して損失は徐々に縮小しています。

なお、海外ニュースメディアのAxiosによれば、クラウドデータプラットフォームのSnowflakeSumo LogicJFrogなど、Unityに引き続いてテクノロジー企業のIPO申請が提出される見通しだとのことです。

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in メモ,   ソフトウェア, Posted by log1i_yk

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