任天堂が不正ログインされた可能性のある「ニンテンドーネットワークID」の総数を当初の「16万件」に14万件追加して「30万件」と公表

2020年4月に任天堂のオンラインサービスを使用する際に使う「ニンテンドーネットワークID」で不正ログイン被害が多発していることが明らかになっていました。この不正ログイン被害にあったアカウントの件数は当初「16万件」とされていたのですが、任天堂は6月9日付けで「最大30万件のアカウントが不正ログインの被害にあった可能性がある」と明らかにしました。

「ニンテンドーネットワークID」に対する不正ログイン発生のご報告と「ニンテンドーアカウント」を安全にご利用いただくためのお願い｜サポート情報｜Nintendo
https://www.nintendo.co.jp/support/information/2020/0424.html

Nintendo Confirms Account Breach Much Larger Than Originally Reported - GameSpot
https://www.gamespot.com/articles/nintendo-confirms-account-breach-much-larger-than-/1100-6478181/

任天堂のゲーム機であるNintendo Switchや、公式オンラインストアのマイニンテンドーストアを利用するにはニンテンドーアカウントが必要となります。Nintendo Switchから任天堂のオンラインサービスを利用し始めたというユーザーは、このニンテンドーアカウントを作成しているケースが多いものの、Wii Uやニンテンドー3DSといったゲーム機で任天堂のオンラインサービスを利用していたユーザーは、「ニンテンドーネットワークID」を利用しているケースが多々あります。

このニンテンドーネットワークIDで不正ログイン被害が報告され始めたのが2020年4月上旬頃で、その後、任天堂は約16万件のアカウントで不正ログイン被害を確認したと発表しました。なお、任天堂によると不正ログインに使用されたアカウント情報は、攻撃者が「何らかの手段で弊社サービス以外から不正に入手した」ものだそうです。

任天堂が約16万件の「ニンテンドーネットワークID」が不正ログイン被害にあったと発表、Wii U/ニンテンドー 3DS時代からオンラインサービスを利用しているユーザーは注意 - GIGAZINE

2020年4月に報じられた不正ログイン被害について、任天堂は当初被害者の数を16万件と発表していましたが、追加で14万件が不正ログイン被害にあっていたと発表しました。つまり、ニンテンドーネットワークIDの不正ログイン被害にあったアカウントの総数は約30万件となります。

任天堂は「4月24日に不正ログインに関するご報告を掲載いたしましたが、その後も継続して調査を続けてまいりました結果、不正にアクセスされた可能性のあるニンテンドーネットワークIDが追加で約14万アカウント存在していたことが判明いたしました。これら約14万件のニンテンドーネットワークID、および、それらと連携されていたニンテンドーアカウントに対してもパスワードリセットを行い、お客様に別途ご連絡いたしております。同時に、追加のセキュリティ対策も施しております」と記しています。

また、「不正ログインを受けた可能性のある世界中のニンテンドーネットワークIDのうち、ニンテンドーアカウントを通じて実際に不正な取引が行われた可能性が存在したものは全数の1％未満であり、対象となるお客様に対しては現在も各国で返金手続きを継続中ですが、大半のお客様に対しては既に返金処理を終えております」として、不正ログイン被害により金銭的な実害を受けたユーザーが全体のごく一部であること、そして被害者には既に返金手続きを行っている旨を明かしました。

任天堂は不正ログイン被害が起きていることを発表したのち、2020年4月24日付けでニンテンドーネットワークID経由でニンテンドーアカウントにログインする機能を廃止。また、不正ログインされた可能性のあるニンテンドーネットワークIDやニンテンドーアカウントに対しては、順次パスワードをリセットしていくと発表していました。