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ペニスを描くと警告音が鳴り響き自動削除される「Do not Draw a Penis」はなぜ作成されたのか?


ペニスのイラストを描くと警告音が鳴り響き、自動でイラストが削除されてしまうサイトが「Do not Draw a Penis(ペニスを描かないで)」です。一体なぜこのようなサイトが作成されることになったのか、作成者自身が語っています。

Do not Draw a Penis
https://donotdrawapenis.com/


使い方は簡単で、画面上に自分の思うままにイラストを描くだけでOK。イラストを描くと画面上にさまざまメッセージが表示されるのですが、ペニスと判断されなかった場合は「この超高層ビルは言論の自由の範囲内におさまる安全なものです」と評価されたり……


「このイラストを『真実』や『自発的な創造的行為』とラベル付けする人もいます」と評価されたりします。イラストは一定時間が経過すると自動で削除されます。


しかし、よりリアルなペニスを描くと画面上にブザー音と共に「警告!」と表示され、「さまざまな理由により、ここではコレを許可できません」というメッセージが表示されたのち、即座にイラストが削除されてしまいます。


その後、何度かペニスのイラストを描いていると、突如サイトの案内をしてくれていたAIが暴走し始め、自動でさまざまなペニスのイラストを描いては削除してを繰り返し始めました。画面上には「私は過剰にトレーニングされてしまいました」「あなたは平凡で露出主義だ」「私はそれを見ると、自慰行為をします」などのメッセージが表示されては消えていきます。


「Do not Draw a Penis」の作成経緯は以下のページにまとめられています。

Do not Draw a Penis
https://donotdrawapenis.com/colophon

そもそも、「Do not Draw a Penis」が開発されることとなった裏にはGoogleが開発した「ラクガキの正体をAIが当ててくれる」というゲーム・Quick, Draw!が存在します。

Googleはこのゲームを開発する際に使用したデータセットをオープンソースで公開しており、記事作成時点でもデータセットに追加するためのラクガキを以下のページから募集しています。

Quick, Draw!


Quick, Draw!のデータセットは「世界最大のラクガキデータセット」として知られており、345種類のイラスト・計5000万点が収録されています。しかし、このデータセットには「ペニス」などの一部のカテゴリのイラストは一切含まれていません。

機械学習用のデータセットが「Googleが独自に設定した道徳的ガイドライン」により、歪められてしまうという状況を危惧したオランダのデザインスタジオ・Monikerが、Google独自の道徳的ガイドラインを皮肉るべく始めたのが「Do not Draw a Penis(ペニスを描かないで)」プロジェクトであるというわけ。

なお、「Do not Draw a Penis」プロジェクトを応援したい場合、以下のサイト上から5000個のペニスのイラストがプリントされたタオルを注文してほしいとのこと。タオルはジャカード織りの縦70cm×横70cmというサイズで、販売価格は21ユーロ(約2400円)です。

Do Not Draw a Penis – Moniker Shop


なお、同様の理念のもと、ニューラルネットワークを用いてお絵描き途中の線からペニスのイラストを作成してくれるリカレントニューラルネットワーク(RNN)モデルの「dick-rnn」も公開されています。

AIが描きかけのおちんちんを仕上げてくれる「dick-rnn」 - GIGAZINE

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in ネットサービス, Posted by logu_ii

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