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GoogleがChromeでリソースを多用する広告をブロックする方針


ネット広告の中には「バックグラウンドで暗号資産(仮想通貨)のマイニングを行っている」「最適化が不十分」などの理由により、必要以上にユーザー端末のバッテリーやデータ通信量を消費させる広告が存在しています。Googleでは、ユーザー体験の改善のため、今後、Chromeでこうした「リソースを多用する広告」を表示以前の段階でブロックしていく方針であることを明らかにしました。

Chromium Blog: Protecting against resource-heavy ads in Chrome
https://blog.chromium.org/2020/05/resource-heavy-ads-in-chrome.html


Google Chromeは高速性・応答性を重視し、ユーザーが有害・迷惑な体験なしで利用できるように開発が進められています。その一環として、ネット広告の改善に取り組む団体であるCoalition for Better Adsが定めた「Better Ads Standards」に従い、多くの人が不快であると感じる広告への対処も進められています。

具体的な「不快な広告」の例として挙げられているのが、「こっそりと仮想通貨をマイニングしている」「プログラムが不十分」「ネットワークへの最適化が行われていない」などの理由でリソースを余分に消費する広告です。ユーザーにとっては、意図せずにバッテリーやデータ通信量を消費させられていることになります。

Google Chromeでは今後、広告が利用可能なリソースを制限。ユーザー端末で広告が表示される以前にリソース制限に引っかかった場合はエラーページへの誘導が行われ、ユーザーに「広告が使用しようとしたリソースが多すぎた」ことが通知されるようになるとのこと。以下の画像はGoogleが示した一例です。


制限は特に悪質な広告をターゲットにするとのことで、内容は「通信量が4MB」「30秒または60秒あたりの使用CPU時間が15秒」だとのこと。この制限に当てはまる広告自体は全体の0.3%にすぎませんが、通信量では全体の27%を、使用CPU時間は全体の28%を占有しているそうです。


この変更については数ヶ月かけてテストが行われ、2020年8月末に安定版に導入される予定となっています。今回の案件とは別に、「Better Ads Standards」に基づいて、「すぐにスキップできない長いプレロール広告」「ミッドロール広告」「大型ディスプレイ広告」が2020年8月からブロックされることも決まっています。

Chromeが「5秒後にスキップできます」などのムービー広告を2020年8月からブロック開始 - GIGAZINE

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in ソフトウェア, Posted by logc_nt

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