取材

旅好きな人が満たされる西荻窪駅そばの「旅の本屋のまど」へ行ってきた


自転車で世界一周をした私、周藤卓也@チャリダーマンは旅の本が好きで、特にチャリダー(自転車旅行者)の本には目がありません。

日本では「まちの本屋さん」はネット通販に顧客を奪われ少なくなりつつありますが、「ここにしかない本屋」、つまり横並びではなく、何かの分野で突き抜けていれば、誰かの目にとまります。その点で、東京・西荻窪にある「旅の本屋のまど」は、旅好きな人にはたまらない場所で満たされました。取材させていただいてから、ちょっと時間が空きましたが、ぜひ、オススメしたい本屋さんです。

旅の本屋のまど
http://www.nomad-books.co.jp/

旅の本屋のまど@nomad_books
https://twitter.com/nomad_books

◆アクセス
旅の本屋のまどはここ。


最寄り駅はJR中央本線の西荻窪駅。


西荻窪駅北口からすぐ。モスバーガーやセブンイレブンがある通りを西に進みましょう。


すると、「旅の本屋のまど」の看板が目に飛び込みます。


ビルの一階で営業するこじんまりとした店舗でした。


入口ドアから見た店舗内。


◆店内
壁には本棚、中央には平積みの本が置かれています。店内の本を探すには、円を描くようにくるりとひと回り。明るくて温かな空気のある本屋さんでした。

いくつものライトが照らす店内。木製の本棚が温もりを醸しだしていました。


別角度からもう一枚。


本棚にはあふれんばかりに本が並んでいます。古本も扱っていました。


本に限らずいろんなものが置いてあるので、見ていて飽きません。


旅人の場所だと実感させられる地球儀。


◆旅の本
こじんまりとした店舗と表現しましたが、店内は旅の本でびっしり。旅好きな方の琴線に触れる本がきっと見つかります。気になる本は一冊だけではおさまらず、あれも欲しいこれも欲しいと、未知なる本との出会いにときめきが止まりません。

平積みされた本の山。


アジアコーナーにならぶ本のラインナップ。


日本の旅もありました。日本の島旅も風情があっていいですよね。


外国語関連の本も充実しています。


チャリダー、ライダーの旅行記も発見。


怖いけど気になるダークツーリズム特集。


日本の団地に詳しくなれる本。


旅が好きだからこそ、ちょっと手を伸ばしたくなる本でいっぱい。旅とは直接関係なくても、ワクワクが止まらなくなります。


旅と猫も無関係ではなく、親和性が高いのです。


韓国作家の特集。


市販本だけでなく、同人活動の作品も販売されていました。


中古地図が詰まった段ボール箱は、人によっては宝箱。


タイの首都バンコクで目にしたフリーペーパーのDACO(ダコ)までありました。有料販売ですが、タイの思い出に浸れるフリーペーパー。


◆イベント
「旅の本屋のまど」は通常の書店営業に加え、旅本の著者によるトークイベントも積極的に行っています。読書と著者の場を繋ぐ場としての役割からも目が離せません。

店内に置いてあったイベントの告知チラシ。


私の知人や気になる人もイベントしてました。

本日の「なないろペダル 世界の果てまで自転車で」の発売を記念したトークイベント、準備完了しました!ゲストは著者の青木麻耶さん。当日参加も大丈夫そうです。皆さまのお越しをお待ちしております! pic.twitter.com/3O3Q6pM7DS

— 旅の本屋のまど (@nomad_books)


本日の下川裕治さんのトークイベント、準備完了!今回のテーマは10万円で楽しむシルクロードの旅。いつもは対談が多いですが、今日は下川さんお一人の登壇ですので、下川節がたっぷり聞けますよ! まだお席は若干ございますので、ふらっとどうぞ^_^ 19時開演19時半スタート、参加費1000円です。 pic.twitter.com/DBKcyB2uFT

— 旅の本屋のまど (@nomad_books)


無職旅さんのトークイベント、始まりました。 pic.twitter.com/8cX5tgLmKR

— 旅の本屋のまど (@nomad_books)


また、イベント中にある店主さんのツイートも勉強になります。

開店してます。本日は新刊『韓国行ったらこれ食べよう!』発売記念、コリアンフードコラムニストの八田靖史さんの本場韓国で食べたいオススメの韓国料理についてのトークイベント開催のため17時にて閉店します。ご了承下さい。残席はあと僅かですので参加希望の方は0353102627まで。当日参加OKです! https://t.co/pGQ3ZVHQmw

— 旅の本屋のまど (@nomad_books)


こちらのイベントだと、次のようなツイートがありました。(全部のツイートではなくいくつかを抜粋)

韓国は、南に行けば行くほど味が濃くなる傾向がある、キムチも味が濃い、と八田さん。

— 旅の本屋のまど (@nomad_books)


最近、韓国では羊の焼肉がブーム、中国の朝鮮族の人たちの料理が韓国に入ってきたもので、これと一緒に青島ビールを飲むのが流行り、と八田さん。

— 旅の本屋のまど (@nomad_books)


韓国に肉食文化が入ってきたのは13世紀、朝鮮半島が元(モンゴル)の影響下に置かれ、まずは宮中に肉を食べる文化が入り、庶民に広がっていった、と八田さん。

— 旅の本屋のまど (@nomad_books)


韓国といえば焼き肉が有名ですが、その理由にモンゴルの影響があったなんて目から鱗でした。私がモンゴルを旅したとき、モンゴル料理といえば焼き肉だったのでなおさら。

高野秀行氏、内澤旬子氏、蔵前仁一氏、下川裕治氏と店内に飾られたサイン色紙の名前もすごい。


◆戦利品
私も「週末ソウルでちょっとほっこり」「あたらしい野宿」「ベトナムスケッチ(フリーペーパー)」を購入。韓国(ソウル)とベトナムは次の旅の候補地だったもので。


「あたらしい野宿」の著者・かとうちあき氏は旅コミ誌「野宿野郎」の編集長。その野宿野郎の企画で野宿戦隊シュラフマンが誕生します。そのシュラフマンのレッドはチャリダーの友人でした。そうした購入のいきさつを店主さんに話すと「レッドさんなら、ここでイベントやりましたよ」とまさかのお知り合い。旅人の世界、思わぬ繋がりがあったりします。世界の地図には目がないので、カリブ海の地図も入手しました。


細かな国々がひと目で分かる掘り出し物。


物静かながらも旅好きな店主さんでした。交わした会話も「どこの国がおすすめでした」「次はどこの国を狙っています」と自然と旅人同士。異国の地で偶然あったかのように、旅の話をしてしまいました。

旅好きな人が旅の本に囲まれた仕事に就く。店主さんは「好きなことで生きていく」を実現させていました。お仕事のかたわら海外旅行へも出かけられています。2019年の年始はロシア(ウラジオストク)、2020年の年始はグルジアを旅されていました。端から見ると理想の生活。しかし、同じ本を売るにしても最近だとネット通販が優勢。店主さんの苦労は計り知れません。

ただ、ネットで本は買えますが、目的以外の本に出会うならいまだに本屋さんではないでしょうか。その偶然は運命を変えるかもしれません。そして、お気に入りの本屋さんができたら、そこで本を買いましょう。誰かが応援してあげないと、お気に入りの本屋さんもいつの間にか消えてしまうので。

旅好きな方いましたら、ぜひ「旅の本屋のまど」に足を運んでみてください。私もまた旅の本を買いに行きたいです。

(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com
Twitter @shuutak
Facebookページ https://www.facebook.com/chariderman/
Instagram https://www.instagram.com/shuto.takuya/
DMM講演依頼 https://kouenirai.dmm.com/speaker/takuya-shuto/)

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「世界で最も美しい本屋」に選ばれた新世代の独立系書店「The Last Bookstore」に行ってきました - GIGAZINE

世界で2番目に美しい本屋さんで、優雅な時間に浸ってきた - GIGAZINE

世界最高の図書館に選ばれたヘルシンキ中央図書館「Oodi」、ゲームや3Dプリントもできてあまりにもレベルが高すぎる - GIGAZINE

Amazon隆盛の陰で独立系書店は復活を遂げていた - GIGAZINE

壁一面の本を飲食しながら読めてそのまま寝れる「泊まれる図書館」っぽい「TUNE STAY KYOTO」に行ってきた - GIGAZINE

衰退する「紙の本」を売り続ける人々の実情に迫る「The Booksellers」予告ムービー - GIGAZINE

無限に続く本棚のトンネルや上下逆さまの本棚がある本屋さん「Yangzhou Zhongshuge」 - GIGAZINE

in 取材, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.