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Amazon隆盛の陰で独立系書店は復活を遂げていた

by Josh Felise

AmazonのCEO・ジェフ・ベソス氏の純資産が1000億ドル(約11兆円)を突破したと報じられ、Amazonの隆盛が見て取れます。一方で実店舗のある書店は生き残をかけた戦いを行っていると言われていますが、新たな調査によって、独立系書店の数がここ数年で増加傾向にあることがわかりました。

How Independent Bookstores Have Thrived in Spite of Amazon.com
https://hbswk.hbs.edu/item/why-independent-bookstores-haved-thrived-in-spite-of-amazon-com

独立系書店が実際にどのような取り組みをしているのかは、以下のムービーから見ることができます。

The Value of Local Independent Bookstores - YouTube


American Booksellers Associationの調査によると、Amazonがオンライン上での書店を1995年にスタートさせてから2000年に至るまでの5年間で、アメリカの独立系書店の数は43%も減少しました。しかし、その後2009年から2015年にかけての6年間で、独立系書店の数は1651件から2227件にまで増加。35%の増加率を記録したとABAは報告しています。


ハーバード大学の Ryan Raffaelli准教授は現象を「technology reemergence(テクノロジーの再現)」と呼びます。スイスの時計メーカーにも同じ現象が見られ、過去にはデジタル時計の誕生で勢いを失ったメーカーが時計を再開発することで生き残りに成功したという例が存在します。

Raffaelli氏は2017年11月現在、研究を行っている最中であり、独立系書店を対象に200以上ものインタビューを実施しているほか、出版社や作家・書店オーナーについても実地で調査を行っています。アメリカ13州書店を訪れ91時間にわたって書店の活動やカンファレスを観察し、915もの業界向け出版物や新聞を分析した結果、Raffaelli氏は「コミュニティ(共同体)」「キュレーション(収集)」「コンベニング(開催すること)」の3つが独立系書店復活のカギとなっていることを発見しました。

◆コミュニティ
独立系書店のオーナーは「人々が近所の書店で買い物をすることで、地域のコミュニティをサポートすることができる」という考え方を採用していることが多いとのこと。Amazonや大型書店からの圧力に負けず再び書店に顧客を集めることに成功した書店は、ローカルのコミュニティとの関わりを非常に重視する傾向にあったと言います。

◆キュレーション
ベストセラーを売ろうとするのではなく、より個人に特化した顧客経験を提供しようとするのが成功している独立型書店の特徴。お客さんと関係を築いた上で、「お客さんが知らない好きそうな本」をオススメします。

◆コンベニング
講義やサイン会、ゲームナイト、子どもの読書時間、若い読書家グループなど、さまざまな催しを開催することで、独立系書店は「知識人が集まる場所」として機能します。独立系書店の中には年間500ものイベントを開催するところもあるとのこと。

アメリカ・ケンブリッジにある書店「Porter Square Books」のオーナーであるDavid Sandbergさんは、ムービーの中で「価格で勝負すれば、私たちは負けます。私たちが製品としているのは『サービス』と『コミュニティ』でり、本はその中の1つだと考えれば、勝つことができるのです」と語っています。


実際にPorter Square Booksでは作家を呼んでのイベントなども行われているようです。


書店が単に「本を買う場所」以上のものになることによって、書店の価値を生み出しているわけです。


「独立系書店の話は我々に希望を与えます。コミュニティの価値に焦点を当てることをコアとし、キュレーション、コンベニングを行うことによって再び地位を得て、誰もが『できるはずがない』と考えていた方法で成長しているのですから」とRaffaelli氏。


なお、Raffaelli氏の正式な研究結果の第1弾は2018年に発表される予定となっています。

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in メモ,   動画, Posted by darkhorse_log

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