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アメリカで中国人経営の本屋が生き残るためにとった戦略とは?

By Germán Poo-Caamaño

アメリカではAmazonOysterのような月額約1000円で無制限に電子書籍読み放題サービスが流行の兆しを見せていますが、電子書籍の需要上昇に伴って多くの書店が閉店を余儀なくされているとのこと。そんな時代の流れをものともせず、アメリカでさらなるビジネスチャンスを見つけ出している中国人経営の書店について、ロサンゼルス・タイムズが取材を行いました。

To survive in the U.S., Chinese bookstores evolve way beyond books - LA Times
http://www.latimes.com/local/great-reads/la-me-c1-chinese-bookstores-20141125-story.html


アメリカ人が紙の本よりも電子書籍を選ぶようになり、アメリカの書店が次々と閉店していますが、ロサンゼルス・Atlantic Boulevardでリリー・リーさんが営む書店では、本以外にテレフォンカード・缶入りジュース・サイエントロジーの広告パンフレット・アダルトDVD・シャンプー・宝くじなどさまざまなものの販売を始めました。本はほとんど売れることがないとのこと。


モンテレーパーク付近で本屋を営んでいたレベッカ・チャンさんは「もし本を売って生計を立てるなんて人がいたら、その人は破滅ですよ」と話しています。彼女のお店は香港スーパーマーケットチェーンの1店舗として経営されており、サンダル・スーツケース・テレフォンカード・掃除用具・風水カレンダーなどの雑貨をメインに、手に入るものはなんでも販売する書店となっています。


カリフォルニア州のサンガブリエル・バレーにある書店も同じく経営が厳しい状況です。中国人経営の書店の1つであるAlhambra bookstoreでは、経営方向を見直して店内を改造。店主のヘレン・ドゥオンさんが出来上がった店内の一角で英語と中国語の語学教室を開いています。元が本屋であるため教材に困ることはなく、他にも書道やアート教室を開くこともあります。空いた時間には無料でアメリカ移民を希望する中国人向けに市民権テストの合格指南もこなしているそうです。


このように多くの中国人経営の書店は、異なる経営方針を採用することで閉店を逃れています。アメリカで経営している書店の多くは香港で1954年に創業した中国の書店チェーン店であり、アメリカ人が本の購入を控えるやいなや、香港からスナック・中国茶・人気中国人歌手のCDなどの輸出を開始したことから、セブンイレブンのような「コンビニ型書店」になることが多く、特に宝くじが売れ筋商品とのこと。共通しているのは、どの店舗にもほとんど本は置いていないということです。

電子書籍の脅威から本屋を救うための10のアイディアで本を売るためのアイディアの数々が登場していますが、「本屋であること」にこだわらないというなりふり構わぬ経営方針の転換が、功を奏しているようです。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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