本棚と一体化したベッドで読書しながら寝落ちできる泊まれる本屋さん「BOOK AND BED TOKYO」
「読書をしてたらいつの間にか夜中2時になってて、もうあとちょっとだけってまぶたが重くてたまんない中も読み続けてたら、いつの間にか寝てしまった。そんな、誰もが一度は経験した事があるであろう最高に幸せな『寝る瞬間』の体験」ができるのが11月5日(木)16時にオープンする、「泊まれる本屋」をコンセプトにした宿泊施設「BOOK AND BED TOKYO」です。本棚とベッドが一体化しており、本に囲まれながら至福の眠りにつける本屋さんに、一足先に泊まってみました。
BOOK AND BED TOKYO
http://bookandbedtokyo.com/
BOOK AND BED TOKYOの住所は東京都豊島区西池袋1-17-7 ルミエールビル7階。
池袋駅西口から歩いて1分ほどの距離の場所にあり、回りには飲食店が建ち並んでいました。
1階にイタリアンレストランがあるビルに到着。
「居酒屋さんやレストランが入っているビルに、本当に宿泊施設があるのか……?」とドキドキしていたのですが、案内を見ると、確かに7階のパネルに「BOOK AND BED TOKYO」と書かれていました。
エレベーターに乗って7階へ。
7階に到着してエレベーターの扉が開くと、木製の扉が目に飛び込んできました。
エレベーターを降りてすぐの通路に受付があり、宿泊者はここでチェックインを済ませるようになっています。
受付を済ませると、BOOK AND BED TOKYOの間取りや決まり事が書いてある用紙と部屋番号・出入り口のロックナンバーが書かれた紙を受け取りました。
メインの出入り口はこんな感じで、宿泊者だけに教えられるナンバーを入力すると開く仕組み。
ということで、いざ入室してみると、本がずらりと並んでいて、どう見ても宿泊施設ではなく街のおしゃれな本屋さんという感じ。
BOOK AND BED TOKYOの中がどうなっているのかは以下のムービーからでも確認可能です。
泊まれる本屋「BOOK AND BED TOKYO」はこんな感じ - YouTube
天井にまで本がびっしり。
BOOK AND BED TOKYOには全部で3000冊の本を収容できるとのことですが、現在置いてある本は全部で1700冊。ぎっしり本が並べてあると背表紙しか見えずに運命の本との出会いを果たせないこともありますが、表紙がしっかり見えるようなディスプレイ方法を採用しているので、ぼんやり本棚を眺めているだけでも、どんな本があるのかが分かるようになっています。
ということで、何が置いてあるのかしげしげ見てみました。漫画「AKIRA」や……
「SLAM DUNK」「明日また電話するよ」「SEIKI」など、漫画が多いのかと思えば……
ずっしりとした村上春樹全作品も。
昔読んだような絵本や……
「アンソロジー カレーライス!!」「アンソロジー ビール」「アンソロジー そば」という夜中に読んだら後悔しそうな本もありました。
また「こんな本があったんだ!?」となる絵本「フィボナッチ」も発見。
本棚ごとに「絵本」「漫画」というザックリした固まりがあるのですが、並び方はランダムで、例えば漫画「寄生獣」の下に……
なぜか雑誌「装苑」のバックナンバーがずらり。
「宮崎駿の雑想ノート」やデザインの本など、ラインナップはビジュアルが強い本が多め。これは外国人のお客さんや本をあまり読まない人も想定しているためとのこと。また、BOOK AND BED TOKYOにある本は「友だちの家の本棚」の雑多な感じをイメージしており、キレイすぎない、「すごくかっこいい写真集の横にホリエモンの本が置いてある」というような安心感をベースに選書しているそうです。
本棚の前に大きなソファが置いてあるので、ソファに深く座ってゆったりと本を読むことが可能。
ビルの窓側にも大きなソファが置いてあります。いずれも机は小さめ&低めなので、本や食べ物などを置いておくことはできそうですが、仕事などの作業には向いていなさそうです。
ごろりと寝転がっている人も発見。
また、本は個室に持って入ってもOK。本棚の奥に個室は入り口に番号が振ってあるので、今回泊まることになっている「07」を探してみると……
上段のベッドでした。ということで、はしごを上っていきます。
入り口はこんな感じ。
入り口の下の部分には取っ手がついており、上り下りがスムーズに行えるようになっていました。
中はドラえもんが住んでいる押し入れっぽい感じ。マットレス&布団が置いてあり、左右に少しスペースがあるだけのこぢんまりした空間です。
個室の様子は以下のムービーから確認可能です。
本棚と一体化したベッド&個室はこんな感じ - YouTube
中に入ってみました。
入り口はカーテンで仕切られており、特にカギなどはありません。また、天井は吹き抜けになっており、本がぶら下げられるディスプレイを間近に見られます。
本棚越しにこっそり下の様子をのぞき見ることも可能。
ベッドの足元にはハンガーが2つ。
枕元にはランプが置いてあるので、ごろりと寝転がって本を読むのに最適な空間となっています。
ランプは工事現場の作業灯のような雰囲気。
コンセントもあるので、スマートフォンなど電子機器の充電は各個室でばっちりできます。
どっさり本があるのですが、図書館やカフェのように人目を気にする必要がなく、まるでお家にいるかのように落ち着ける空間なので、ゆったり本を読むことが可能。眠くなるまで好きな本を読みまくり、そのままぐうぐう寝落ちすることができるという、本好きにはたまらない空間です。
さらに本棚奥の個室の場合は、入り口からちょっと体を乗り出すだけで本が取り出せるというのが、またいいところ。
個室の様子を外からみるとこんな感じですが……
カーテンを引けば、部屋を間違えた誰かがカーテンを開けない限り、プライバシーは守られます。
なお、部屋の奥の方には本棚と密着していないタイプのベッド&個室もありました。
狭い通路を進んでいくと……
こんな感じの個室がずらり。BOOK AND BED TOKYOの個室はマットレスの左右に少し隙間がある「STANDARD」と以下のようにマットレス1枚分の大きさの「COMPACT」があり、予約の際に選べるようになっています。
トイレは全部で4つ。
中は近代的でした。
トイレのある通路をさらに進んでいくと……
鏡&洗面台。
洗面台には石けん・カゴ・ドライヤーが備え付けられています。
向かい側にはシャワールームが3室並んでいました。
中はこんな感じ。よく見てみると、シャワー室の手前に置かれたマットは一瞬で水分を吸収してしまう洗濯も手入れも不要なバスマット「soil」でした。
なお、シャワー室にシャンプー類は置かれていないのですが、500円でレンタルバスタオル+シャンプー+リンス+ボディーソープ+歯ブラシ+エコバッグの「シャワーパッケージ」を購入できます。
また、個室の中以外であれば飲食OKで、以下のようなカフェスペースも設けられていました。
棚の中にはカップやスプーン、砂糖など。
近くにコンビニがたくさんあるということで電子レンジはなく、オーブントースターとコーヒーメーカー、ポットが置いてあります。
ということで、せっかく宿泊するので、本を読みまくり……
いつの間にか、朝。
朝のBOOK AND BED TOKYOは夜とはまた違った雰囲気。自然光が窓からたっぷり入ってきていて、開放的な気分になります。
受付では1杯150円でコーヒーメーカーのカプセルを購入することが可能なので……
実際に朝ごはん用のコーヒーを作ってみました。
近くにパン屋さんなどもあるので、前日のうちに購入していたパンをオーブントースターで焼いて……
ソファー席へ。
窓辺の特等席に陣取ります。
夜は夜で眠りにつくまで本を満喫できますが、朝は朝で明るい日差しのもと、好きな本を楽しみつつ優雅な朝食を食べられるようになっていました。
実際に泊まってみたところ、本棚奥のベッドは共有スペースや受付などとダイレクトにつながっているため、物音や声が気になる人もいそうですが、本棚と一体化していない方の個室に泊まった人の中には「むしろ家よりもよく眠れた」とコメントしていた人も。本に関してはセレクトが幅広く、「こんな面白そうな本があったのか!」と発見できるはず。興味のある本を片っ端から読んでいったらなかなか眠れなさそうなほどで、本好きな人もそうでない人も楽しめるようになっていました。ただ、「泊まれる本屋」をコンセプトにしていますが、本の販売は行われていない点には注意。
なお、BOOK AND BED TOKYOはやや広めの個室「STANDARD」は一泊4500円、「COMPACT」は一泊3500円。チェックインは16時から、チェックアウトは11時までとなっています。また、個室・シャワー使用不可のデイタイム利用もでき、その場合は13時から19時までで1500円となっています。Wi-Fiは無料で利用できるので、空き時間にカフェ代わりとしても使うことができそうです。
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