仕事を完璧にではなくとも愛するための4つの方法
自分の仕事を愛することができない人に対し、物事の見方を変えることで仕事を愛することができる4つの方法を、組織コンサルタントでありリーダーシップの優れた講演者100人にも選ばれたレイチェル・クック氏が提案しています。
How to Love Your Job Even When It Isn't Perfect | Modern Mentor
https://www.quickanddirtytips.com/business-career/love-your-job
◆1:自分の仕事のインパクトに目を向ける
イェール大学の心理学者であるエイミー・ヴェジェスニエフスキー氏は、「なぜ仕事を愛せる人と愛せない人がいるのか」という点を調査した1人。ヴェジェスニエフスキー氏は調査の中で、病院の清掃員という同一の仕事につく人の中でも、「自分の仕事は単調でつらい仕事だ」と考える人と「自分の仕事に誇りを持っている」と考える人がいることに着目しました。
清掃員にインタビューを行う中で、ヴェジェスニエフスキー氏は両者が仕事を通じて「異なる経験」をしていると結論づけたとのこと。仕事を愛している清掃員は、仕事について語る時に「ホールにモップをかける」ということや「ベッドシーツをはぎ取る」といった説明をせずに、「自分が清潔な場所を維持することで患者が癒え、赤ん坊が安全に生まれることが可能だ」と語ったそうです。つまり、仕事を愛している人は具体的なタスクではなく、自分の仕事が与えるインパクトについて語ったわけです。
インタビュー調査の回答者となった人は、全員同じ責任を負う立場でした。しかし、日々の努力と患者の回復の間に明確なつながりを見いだせた人は、より多くの意味と喜びを生み出せたとのこと。
◆2:自分が喜びを見いだせることを仕事に組み込む
「自分が喜びを感じること」と仕事の内容に共通点を見いだしていくことも重要です。例えば「人に教えることが好き」という人の場合、たとえ教師でなくとも「教えること」を仕事に組み込むことは可能。プロジェクトマネージャーとして働いているが教えることが好き、という人であれば、公式・非公式を問わず、「教える役目」を仕事に組み込むといいとのこと。新しいことを学びたがっている人に対し、自分が読んだ本、参加した講演などの話をするという方法もあります。
それがどんな内容でも、自分が喜びを見いだす行動を仕事の中に組み入れる機会はあるとクック氏は語ります。正式にそれを仕事にする契約は不要であり、ただ行動を起こせばいいとのことです。
◆3:常に成長していることを念頭に入れる
また、「自分が会社に提供していること」ではなく、「自分が会社から得られるもの」に目を向けるのも1つの手。労働は雇用者と被雇用者の契約であり、被雇用者が価値・経験・結果を雇用者に提供するのと同様に、雇用者は被雇用者に対して成長や学習といったものを提供すると考えられます。このような「被雇用者が得られるもの」は積極的に探し出す必要があります。
現代では多くの人が転職を通じてキャリアを形成します。転職を前提に考えたときに、自分は今の仕事をどのように利用できるか考えてみることをクック氏は提案しています。講演者としてのスキルを磨く、リーダーシップの経験を得る、特定の分野の専門家になるなど、さまざまな可能性が考えられるはず。例えば、スピーキングを練習する機会を探して改善に役立つフィードバックを求ることや、プロジェクトを率いることなど、履歴書に書けるような「誇れること」を積極的に見つけ出して実行に移す必要があります。
◆4:「仕事を愛する」の定義を広げる
コンサルタント事業を始める前に会社で働いていたクック氏は、会社や役割が自分に向いていないことを日々感じていました。日常的なモチベーションを維持することが困難だと感じたクック氏は、仕事を辞める前の最後の1年において、仕事そのものを愛することを諦め、別のことに焦点を当てたそうです。
他のこととはつまり、愛するのが困難な職場で生涯の友人を見つけ、苦痛でしかなかった通勤時間を瞑想(めいそう)や読書といった「新しい試み」の時間にし、自分と同様の興味を持つ人々に近づき私的な読書クラブを作ったり……といったこと。いずれも直接仕事に貢献することではありませんが、職場で楽しみや人との関わりを見いだすための努力の結果だとクック氏は述べています。
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