死体を解剖し人肉を食べたり臓器を売買したりしながらダーク過ぎるスローライフが送れる問題作「Graveyard Keeper」Nintendo Switch版プレイレビュー
手際よく死体をさばき、さばいた人肉を見るやいなや「ハンバーガー」のレシピを思いつく、そんな人道に反した墓守となってダークなスローライフを送るゲーム「Graveyard Keeper」のNintendo Switch版が2020年2月6日(水)から登場しています。名目上は「墓地管理シミュレーター」ですが、「人肉を食らう墓守」というぶっ飛んだ設定が気になって仕方がないので、どんなゲームなのか実際に遊んで確かめてみました。なお、Graveyard Keeperは過激な描写が多いため、17歳以上が対象の「CERO:D」のゲームとなっています。
Nintendo Switch|ダウンロード購入|Graveyard Keeper
https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000022577
死体から新鮮な血肉をゲットしたり、墓を作ったりするダークなスローライフの様子は以下のムービーで垣間見ることができます。
人肉食も辞さない墓守による墓地管理シミュレーターNintendo Switch版「Graveyard Keeper」の解剖&埋葬シーン - YouTube
Graveyard Keeperのスタート画面はこんな感じ。「プレイ」を選択するとオープニングが始まります。
主人公が歩きスマホで彼女に連絡しようとしていたら、車にひかれて意識を失うというシーンからゲームが始まります。
目が覚めると、夢か現実か分からない空間にいた主人公(左)。謎の人物(右)から突然「元の世界に帰りたいなら墓守になれ」と告げられ、墓守になるために「ジェリー」という人物を探す羽目に。
再び目を覚ますと、主人公は見知らぬ家にいました。この家が主人公の新しい家となります。主人公は謎の人物から言われたとおり「ジェリー」を探すことに。
しかし家の周りにそれらしい人物はいません。家の裏手にあやしい土の山があったので、掘り返してみると……
なんと中から生きている頭蓋骨が。彼がジェリーです。
主人公は大混乱していますが、ジェリーが墓守のことをいろいろ教えてくれます。ジェリーに言われるままついていくと……
今度は人間の言葉を話すロバが登場。はつらつとした口調で「新しい死体だよ!」と、とんでもないことを言っています。どうやらロバが墓場まで死体を運んでくれるようです。
死体を置いていったロバを見送ると、死体の上に「100%」と表示されました。死体には鮮度があり、放置しているとどんどん腐敗するので、新鮮なうちに素早く処理しなければなりません。
処理のため、死体を持って安置所へ移動。
安置所の中はこんな感じ。見るからに怪しげなテーブルへ死体を運びます。
テーブルに死体を置くと、うっすら顔の形が浮かび上がってリアルな雰囲気。しかも「解剖」と表示されるので、おそるおそるAボタンを押すと……
「肉」という文字が全てを物語っていました。死体を解剖して、血の滴る新鮮な肉をゲットするのです。
初めてとは思えない慣れた手つきで死体をさばく主人公。Yボタン長押しで解剖などの作業を行います。
作業を行うと、画面左上に表示されるエネルギーゲージを消費します。ゲージが0になると歩く以外はほぼ何もできなくなるので、ベッドで寝たり、食べ物を食べたりして回復します。
口では「最悪だ!」なんて言いながらも、スムーズに解剖完了。
しかも、さばいた肉から「ハンバーガー」「サンドイッチ」「焼いた肉」のレシピを思いつくあたり、主人公は相当やばい人物なのかもしれません。
大事な食料をゲットしたあとは、死体を埋葬するため墓場へ。まずは赤枠の「設計台」で墓を作ります。
墓所を選択し……
好きなところに墓所を作ります。方眼が表示されているところに配置可能。
場所が決まったら、死体の解剖と同じくYボタン長押しで埋葬します。
実際に死体を解剖し、墓場に埋葬する様子は以下のムービーで確認できます。最初は肉しか剥ぎ取れない死体ですが、ゲームが進めば血や心臓などもゲットできるようになります。
人肉食も辞さない墓守による墓地管理シミュレーターNintendo Switch版「Graveyard Keeper」の解剖&埋葬シーン - YouTube
埋葬した後は、墓標や墓の柵を作って墓を飾ることができます。墓標や柵を作るには、墓場ではなく家のそばにある設計台で作業する必要があります。
まずは設計台で、墓標や柵を作るための「木工作業台」を作成。
好きなところに設置。
設置した作業台で「工作」を選択することで……
墓標の一種である「木の識別札」や、柵の一種である「木の墓柵」を作成できます。
墓標や柵を墓に設置すると、墓場の「質」を上げることができます。画面の右上に表示されているのが、墓場の質を合計した値です。墓場の質は「主人公が元の世界に帰る」という目的達成に関わるので、主人公を元の世界に帰してあげたいなら墓場の質を上げていく必要があります。
実際に「木の識別札」や「木の墓柵」を作って、墓に設置するまでの様子は以下のムービーで確認できます。
墓地管理シミュレーターNintendo Switch版「Graveyard Keeper」で墓を飾りつけてみた - YouTube
なお、埋葬が面倒なら死体を川に捨ててもOKという、とんでもない仕様になっています。臓器を搾り取れるだけ取って川へ捨てても特に怒られないので、倫理観が狂いそうです。
ちゃんと死体を埋葬すれば、どこからともなく現れた「埋葬証明書」をゲットできます。「宿屋の主に売却可能」とのことで、宿屋へ向かいます。
主人公が暮らす墓場から少し離れたところに小さな村があります。以下の画像が村にある宿屋。
宿屋の主人が「古代の契約」なるご都合主義を思わせる設定の元、埋葬証明書を買い取ってくれます。埋葬証明書は大事な収入源なので、最初は「うわ、死体だ……」とおっかなびっくりだったのに、ゲームが進むにつれ「早く死体こないかな」と待ち望むまでになるプレイヤーは多いはず。慣れとは怖いものです。
また、村には鍛冶屋や商人などがいるので……
稼いだお金でアイテムを買ったり、作ったアイテムを売ることもできます。
なお、死体は埋葬して埋葬証明書を売ってお金にするだけでなく、死体から得られる素材からさまざまなものを作ることができます。たとえば、家にあるかまどでは……
肉を解剖したときに思いついた「焼いた肉」などを作ることが可能。焼いた肉の材料はもちろん人肉で、食べてエネルギーを回復することができます。効率よくプレイしたいならカニバリズムもやむを得ません。
また、ゲームが進めば死体から肉以外の素材を回収できるわけですが、素材のひとつである脂肪は……
なんとロウソクの材料になります。
死体からできたロウソクはどこで使うのかというと、墓場のそばにある教会の飾りとして使用します。ゲーム序盤は入れない教会ですが、条件を満たせば中に入ることができます。
教会では「説教」を行うことができます。「宗教の教えを人々に説き聞かせて導く」という意味での説教です。
実際に説教を行っている様子は以下のムービーで確認できます。かなりいい加減な説教ですが、手から輝く玉を出したりするあたり、主人公はかなり人間離れした技を身につけているようです。
墓地管理シミュレーター「Graveyard Keeper」で手から謎の光を出し信者を集める墓守 - YouTube
説教を行うと「信仰」という謎の物体をゲットできます。信仰は物作りの素材となります。
また、信者から寄付を集めることもできます。最初は二束三文ですが、説教や教会内の設備をよくしていくことで、寄付の金額も上がっていきます。設備をよくするために、死体の脂肪から作ったロウソクが必要というわけ。
墓守や教会の運営以外にも、畑で野菜を栽培したり……
採掘や鍛冶といった要素もあります。
場合によっては、剣を片手にモンスターと戦うことも。
ゲーム内には時間の概念があり、現実時間の約9分ほどでゲーム内の1日が終わります。しかし「何日以内に○○をしなければならない」といった期限は設けられていないので、自分のペースでのんびり墓守ライフを送ることができます。
人肉が食べられる時点でかなりダークな一面をもったゲームですが、シナリオの中では魔女狩りのような話が出てくるなど、宗教へのアンチテーゼを感じるシーンも多々ありました。
人肉食や死体の解剖といった特殊な要素はありますが、遊んでみれば黙々素材を作ってお金を稼いだり、新しい技術を身につけたりする流れは「牧場物語」や「スターデューバレー」に近いゲームシステムとなっています。こつこつ進めて少しずつ目標を達成していく楽しさがあり、時間を忘れて遊んでしまうゲームです。頭蓋骨のジェリーや人語を話すロバ以外にも個性的なキャラクターが多く、シナリオを進める中での新たな出会いも楽しみのひとつなので、牧歌的な雰囲気のシミュレーションゲームに物足りなさを感じるという人には特にオススメです。
「Graveyard Keeper」はNintendo Switchでは税込2390円、Steamでは税込1999円でダウンロード購入できます。
Nintendo Switch|ダウンロード購入|Graveyard Keeper
https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000022577
Steam:Graveyard Keeper
https://store.steampowered.com/app/599140/Graveyard_Keeper/
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