「.com」や「.net」などのトップレベルドメインによってウェブサイトへの接続にかかる時間はどれくらい違うのか?
by TheAndrasBarta
ウェブサイトにアクセスする際に必要なURLには「ドメイン名」と呼ばれるサーバーを識別する名前が含まれており、DNSと呼ばれるシステムによってIPアドレスなどに名前解決されます。ドメイン名は階層構造をなしており、最後の部分はトップレベルドメイン(TLD)と呼ばれ「.com」や「.net」が有名です。コンテンツデリバリネットワーク(CDN)を展開するBunnyCDNの設立者であるDejan Grofelnik Pelzel氏が、TLDごとの名前解決にかかる時間を調査した結果を公開しています。
Is your fancy new domain hurting your performance? Benchmarking the top-level domain names - BunnyCDN Blog
https://bunnycdn.com/blog/is-your-fancy-new-domain-hurting-your-performance-gtld-benchmark/
ドメイン名からIPアドレスへと名前解決するため、DNSキャッシュサーバーはまずルートサーバーへ接続します。DNSキャッシュサーバーはルートサーバーからの応答を元に「.com」などのTLDのDNSサーバーに接続し、その後下位のDNSサーバーへと接続していきますが、TLDのDNSサーバーからの応答が遅いとドメイン自体の名前解決が遅くなる可能性があり、ごく稀に応答停止を引き起こすこともあるとのこと。1ミリ秒の速度を縮める努力が必要なCDNでは、TLDの応答速度は大きな問題になります。
そこでBunnyCDNは自社が展開する全世界の50拠点のネットワークを監視し、主要な42のTLDのパフォーマンスを調査しました。調査したデータは中央値と85パーセンタイルの2つの方法で集約されており、そのグラフが以下。
グラフを見ると、昔から存在し広く使われている「.info」と「.org」ドメインの85パーセンタイルでの結果が非常に悪いことがわかります。追加で調査した結果、これらのドメインで使われているDNSサーバーのパフォーマンスが低いことが原因とのこと。「.live」や「.email」といった比較的新しいドメインが良好な結果を残しているほか、「.co」や「.biz」が非常に良いパフォーマンスを出しており、最大パフォーマンスを得たい場合は、これらのドメインは考慮に値する選択肢だと語られています。
TLDによって名前解決のパフォーマンスは異なることが調査の結果わかりましたが、アクセスの多いウェブサイトはDNSキャッシュサーバーにキャッシュされており、TLDのDNSサーバー自体にアクセスする必要がない場合が多いため、パフォーマンスの悪いドメインを使っていても気に病む必要はないとPelzel氏は述べています。
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