レビュー

「どのDNSサーバーが最速か」を一発でベンチマークできる「DNS Benchmark」レビュー


ドメイン名をIPアドレスに変換するDNSサーバーの応答速度は、快適にウェブサイトを閲覧するための重要な要素です。そんなDNSサーバーの応答速度をまとめてベンチマークできるのが、Gibson Research Corporationの「DNS Benchmark」です。

GRC's | DNS Nameserver Performance Benchmark
https://www.grc.com/dns/benchmark.htm

まずはトップページにアクセスして「Download now」をクリック。


Firefoxを利用している場合はポップアップが表示されるので「ファイルを保存」をクリック。


ダウンロードした「DNSBench.exe」をダブルクリックし、プログラムを起動します。


プログラムが起動したら「Nameservers」タブへ移動。


これがDNSサーバーのベンチマーク画面です。ベンチマークを行うDNSサーバーリストに自分が使用しているプロバイダのDNSサーバーを追加するため「Add/Remove」をクリック。


プロバイダのDNSサーバーのIPアドレスを入力して「Add」をクリックし、「Close」をクリックして設定を閉じます。


「Run Benchmark」をクリックしてベンチマークを実行すると……


DNSサーバーの応答速度の測定が始まりました。


ベンチマークは3分ほどで完了。応答速度順にDNSサーバーが並びます。


ベンチマーク結果を右クリックすると、さまざまな操作を行うことができます。


特定のサーバーや応答のないサーバー、リダイレクトのみ行うサーバー、速度の遅いサーバーをベンチマークから除外したり……


CSVやPNGでベンチマーク結果を保存したりすることが可能。


「Status」タブでは、DNSサーバーの状態を確認できます。


大きく分けると緑マークのサーバーが良好なDNSサーバー、オレンジマークのサーバーが注意すべきDNSサーバー、赤マークのサーバーが不良なDNSサーバーで、次のようなステータスメッセージを確認できました。

・DNS services are available and working(DNSサービスは利用可能で、稼働中)
・DNS queries are not being consistently answered(DNSクエリの応答に一貫性がない)
・Bad domain names are intercepted by provider(不適切なドメイン名がプロバイダに検閲されている)
・DNS queries are not being answered here(DNSクエリの応答無し)
・DNS lookup is not offered by this server(DNS検索サービスが提供されていない)

また、右クリックで「Test DNSSEC Authentication」をクリックすると……


再びスキャンが行われた後、DNSSECに対応しているかどうかを含んだステータスメッセージを確認することができます。「Resolves queries and authenticates security(DNSクエリを解決可能で、DNS権威セキュリティがある)」と表示されているサーバーは、DNSSECに対応しています。


「Owner」タブをクリックすると、DNSサーバーの所有者の名称を確認することができます。所有者の名称とIPアドレスで検索し、そのDNSサーバーが一般利用を許可しているのかを確認する際に役立ちます。


「Name」タブではDNSサーバーのドメイン名を確認可能。


上部の「Tabular Data」タブをクリックすると、各ネームサーバーの名前解決にかかった時間を「Cached Name(キャッシュ済みドメイン名に対する応答速度)」「Uncached Name(未キャッシュのドメインに対する応答速度)」「DotCom Lookup(TLDの.comドメインに対する応答速度)」別に、最小値、平均値、最大値、標準偏差、応答の信頼性を確認することができます。


ベンチマーク画面もしくはウィンドウの枠を右クリックすると、ベンチマーク結果をCached Name順に並べるか、Uncached Name順に並べるかを設定できます。


「Conclusion」タブでは、ベンチマーク結果の総括と改善点を確認することが可能。例えばプライマリDNSサーバーにルーターのIPアドレスを指定し、セカンダリDNSサーバーを登録していない場合は「システムにルーターのネームサーバーだけしか設定されていない」と指摘されます。ルーターでDNSの名前解決を行うのは非効率なので、プロバイダが提供するネームサーバーを指定することが推奨されています。


「どのDNSサーバーを利用すべきか」は環境によって大きく左右されますが、DNS Benchmarkでは4849ものDNSサーバーから応答速度順に上位50サーバーをリストアップしてくれる機能があります。ウィンドウの枠を右クリックして「Build Custom Nameserver List」をクリック。


「Build Custom List」をクリックすると……


4849のDNSサーバーのスキャンが始まります。大量のサーバーをスキャンするため、完了までの所要時間は30分ほど。


完了すると上位50サーバーがリストアップされるので「Run Benchmark」をクリック。


このベンチマーク結果で最上位のDNSサーバーが、自分の環境に最も適したDNSサーバーということになります。

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in レビュー,   ソフトウェア, Posted by darkhorse_log

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