レビュー

Nintendo SwitchでテーブルトークRPGの臨場感を体験しながら冒険できるRPG「ナイツ オブ ペン アンド ペーパー」レビュー


ルールブックとダイス(さいころ)、紙、ペンなどを使い、同じテーブルについたプレイヤーが会話を展開しながらクエストをこなしていくアナログゲームがテーブルトークRPG(ロールプレイングゲーム)です。そんなテーブルトークRPGの雰囲気を、デジタルのRPGで味わうことができる「ナイツ オブ ペン アンド ペーパー」の+1 Deluxier Editionが、Nintendo Switchに2019年11月21日(木)に登場したので、実際に遊んでみました。

Nintendo Switch|ダウンロード購入|ナイツ オブ ペン アンド ペーパー(Knights of Pen and Paper +1 Deluxier Edition)
https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000023967


ゲームを起動したら、タイトル画面から「新規ゲーム」を選択します。


ゲームのセーブデータは3つまで保存することができます。空きスロットの1つを選択。


画面中央にテーブルがあり、ゲームマスター(GM)が座っています。プレイヤーは5人までで、手前の椅子に座る様子。最初はまずプレイヤーを少なくとも2人追加する必要があるので、空いている椅子を選択。


プレイヤーは、15種類の「ゲームプレイヤー」と7種類の「職業」を選択して決定します。ゲームプレイヤーは固定で固有のスキルを1つ所有しています。


そして、職業はパラディン、戦士、ローグ、魔法使い、ドルイド、聖職者、魔女から選びます。各職業には4つのスキルが設定されています。ゲームプレイヤーと職業を選んだら、「プレイヤーを追加」を選択します。


2人のプレイヤーを追加し、3人目も追加しようとしたところ、3人目からは金貨10枚が必要とのこと。画面右上に所有している金貨の枚数が表示されていますが、初回プレイは金貨を5枚しか持っていないので追加できませんでした。


パラディンと魔法使いのコンビでゲームをスタート。普通のRPGと違い、テーブルトークRPGを再現するというシステムなので、中央にいるGMがナレーションを務めてくれます。


地下にある牢獄からゲームスタート。いきなり衛兵とのバトルが始まりました。


実際のテーブルトークRPGでは、GMがプレイヤーの様子やゲームの流れを判断して敵の強さや数を設定し、難度を調整することがあります。ナイツ オブ ペン アンド ペーパーでも、敵の数を変更することで難度を調整することが可能。


今回は一番最初ということもあり、中くらいの難度である2人に設定し、スタートを選択。


実際に戦闘を進める様子は以下のムービーで見ることができます。実際のテーブルトークRPGだとダイスを転がすことでダメージ判定をチェックしますが、ナイツ オブ ペン アンド ペーパーではターン制のコマンドバトルで戦闘が進められるため、コンピューターゲームのRPGとプレイ感覚は変わりません。戦闘に勝利すると経験値や金貨をゲットできます。

Nintendo SwitchでテーブルトークRPGを体験できる「ナイツ オブ ペン アンド ペーパー」の戦闘シーン - YouTube


衛兵を倒した後、Xボタンを押してメニューを出して「!」マークのアイコンを選択。この「!」マークのアイコンはクエストを作成したり進めたりするためのもの。


クエストを進めると、「馬車に乗った黒マントの怪しげな男が君たちを待っていた」とGMが説明し……


外の世界へ脱出することができました。中央にテーブルとGM、プレイヤーは表示されたままですが、周りの景色ががらりと変わっています。ここからは大きなストーリーが用意されているわけではないので、自分で選択して動く必要があります。まずはメニューから地図のアイコンを選択。


怪しげな男の馬車から降りた場所は、はじまりの村だった模様。すぐ近くに「夕暮れの城」という場所があったので、「移動する」を選択。なお、移動するには金貨が必要でした。


移動中、地図の右側で20面ダイスが転がされています。敵のエンカウントをGMがダイスで判定している模様。10以上の目が出ればエンカウントを回避できる状況で、今回出た目は17だったので、戦闘せずに城に到着することができました。


城に着きましたが、「○○をやれ」というような指示は特になし。そのため、まずはメニューから「!」アイコンを選択してクエストをこなすことにしました。


クエスト内容を選択し、「スタート」を選びます。


はじまりの村に行きたい市民が登場。


クエストをこなすため、「移動」を選択。


道中ではラット2匹と遭遇し、バトルが始まります。


バトルに勝利し、経験値をゲットして、魔法使いがレベルアップ。レベルアップするとスキルポイントを1ポイントもらうことができます。スキルポイントをスキルに振ることで、新しいスキルを習得したりパワーアップしたりできるようになります。なお、攻撃力やHPなどのステータスは変更できません。


そうこうしているうちに、はじまりの村に無事到着。クエストや戦闘をこなして金貨をゲットするために、おじいちゃんの救出クエストを作成しました。


GM「少年がやってきて、君たちに尋ねる」


少年「じいちゃんを見なかった?」


パラディン「知らないよ。なんで俺が知ってると思うわけ?」


乱暴なパラディンの物言いに、GMが注意します。キャラクターと世界観を重視して徹底的にロールプレイを楽しむか、効率を求めてメタなプレイを楽しむかでプレイヤーのプレイスタイルが分かれる場面は実際のテーブルトークRPGでも見られる光景です。


おじいちゃんを助けにいく前に、貯まった金貨を使って回復役の聖職者を追加します。


さらにバトルで金貨をためて4人目を追加しようとすると、初期状態では3人までしかプレイヤーを追加できないことが判明。追加するには聖杯を購入する必要があるとのこと。


ショップはYボタンを押すことでアクセス可能。ショップではアイテムはゲーム内のアイテムではなく、テーブルトークRPGのプレイやシステムに関わるアイテムが購入可能。プレイヤー人数を5人まで増やすことができる聖杯を金貨12枚で購入すると、机の上にキラキラと輝く聖杯が置かれました。


ショップでは他にもさまざまなアイテムが売られています。例えば以下はツイスターのマットで、購入するとGMの背後に敷かれ、さらに経験値増加などの追加効果が得られるとのこと。


他にも部屋に置く家具や……


部屋の壁も変更可能。


さらにはGMの変更も可能でした。どこかのアニメで見たことのあるような空手ねずみは、攻撃力やMPが増加する効果がありますが、購入に金貨300枚も必要だとのこと。


聖杯を買ったものの、ひとまず4人目の追加は後回しにして、先におじいちゃんを救出するために、悪魔の洞窟へ移動することにしました。


バトルをこなしていくと、HPやMPがどんどん減ってしまいます。


メニュー画面からテントのアイコンを選ぶと、キャンプを行って回復をすることができますが……


もちろんダンジョン内でのキャンプは危険がつきもの。夜を迎えてGMが20面ダイスを回したところ、7~20の安全範囲を下回る6が出てしまいました。


ダイス判定に失敗すると、敵が襲いかかってきます。


襲いかかってきたのはスライム2体。日本のRPGではドラゴンクエストシリーズの影響で、スライムは弱い敵のイメージが強いですが、実際はスライムが難敵として設定されていることがよくあります。この2体は何とか倒したものの……


別のキャンプでは、王冠をかぶったキングスライムも襲いかかってきました。「これはひょっとすると一瞬で全滅してしまうかも」と考え、コマンドからニワトリのアイコンを選択し、戦闘からの逃走を図ります。


戦闘からの逃走の成功・失敗はダイスの判定で決まります。今回はダイス判定に成功し、無事逃走することができましたが……


「やーい、やーい、臆病者!」とののしられてしまいました。


「このままでは洞窟にいるおじいちゃんを助け出せないのでは?」と考え、夕暮れの城にいったん帰還。後回しにしていた4人目のプレイヤーとして、攻撃役の戦士を追加しました。なお、ゲームプレイヤーは「ゲーム好き」に設定したので……


登場するとゲームに文句を言います。


しかし、追加したプレイヤーはレベル1からスタート。経験値を稼ごうとバトルに参加したところ、1撃で死んでしまいました。


死んでしまったプレイヤーはキャラクターロストになるわけではなく、他プレイヤーのスキルによって復活できるほか、非戦闘時であれば金貨を支払うことで復活できます。悪態だけついて死んでしまったゲーム好きはまだレベル1だったので、復活に金貨を支払わなくてもよかった模様。


その後、おじいちゃんを無事救出。「あの洞窟をなんとかしてくれ」というおじいちゃんの依頼を受けて、ふたたび悪魔の洞窟へ出発することに。


そして、洞窟の奥深くでボス戦がスタート。しかし、メンバーを追加してレベルも上がっていたため、難なくクリアすることができました。


ナイツ オブ ペン アンド ペーパーは、一見すると普通のロールプレイングゲームなのですが、「テーブルトークRPGの空気を味わう」という部分が非常に面白いところ。システムやプレイ感覚はテーブルトークRPGそのものという訳ではありませんが、プレイヤーとGMが時折交わす小ネタ満載の会話や、転がすダイスの目を見つめる緊張感など、テーブルトークRPGならではの臨場感を味わうことができます。システム自体はシンプルで、ゲームのテンポも良く、自由度も高いので、プレイしていて気がつくとかなりの時間が経っていたこともありました。

「ナイツ オブ ペン アンド ペーパー +1 Deluxier Edition」はNintendo Switchで、税込1600円でダウンロード購入が可能。また、PC版はSteamで、税込980円で取り扱われていますが、日本語対応していないので注意が必要です。

Nintendo Switch|ダウンロード購入|ナイツ オブ ペン アンド ペーパー(Knights of Pen and Paper +1 Deluxier Edition)
https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000023967

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in レビュー,   動画,   ゲーム, Posted by log1i_yk

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