App Storeの不具合で2日間に2200万件のレーティングが消滅
by Glen Bledsoe
AppleのApp Storeに不具合が発生し、300種類以上のアプリで合計2200万件以上ものレーティングが一時消えていたことが判明しました。被害を受けたアプリにはHulu・Dropbox・Amazon Prime Video・Starbucksなどの人気アプリも含まれており、中にはレーティングの約99%が消えたものもあったとのことです。
Apple Erases More than 20 Million Ratings in Two Days | App store Insights from Appfigures
https://blog.appfigures.com/apple-erases-more-than-20-million-ratings-in-two-days/
A week-long iOS App Store bug wiped out over 20M ratings | TechCrunch
https://techcrunch.com/2019/10/30/a-week-long-ios-app-store-bug-wiped-out-over-20m-ratings/
App Storeで大規模なレーティングの消滅が発生していることを突き止めたレーティング情報プラットフォームAppfiguresは、「10月23日から24日にかけて2,200万件以上のレビューが消えました」と2019年10月28日に発表しました。
以下のグラフはApp Storeの全世界でのレビューを合計した件数の推移を表したグラフです。10月23日ごろを境にして、件数が35%以上も減少しているのが分かります。
中でも顕著な影響を受けたアプリの1つがストリーミング配信サービスのHuluで、アメリカのApp Storeでのレビューの95%が消滅しました。
そのほか、ストレージサービスのDropboxや、モバイルバンキングアプリChase Mobileもレビューの85%を失っているとのことです。
この不具合はApp Storeがサービスを提供している世界155カ国全てで発生していますが、特に大きな被害が発生したのはアメリカで、約1000万件のレビューが消えました。また、中国・イギリス・韓国・ロシア・オーストラリアもアメリカに次いで被害が大きかったとのこと。
Appfiguresは被害が大きかったアプリの上位25位も公開しています。最も多くのレーティングを失ったのはStarbucksで、アメリカでの全レーティングの半分を超える166万件以上が減少しています。また、キャッシュバックアプリのibottaは、レーティングの98.63%を失いました。
当初は「アプリの開発者が不都合なレーティングを含むレビューを削除した」との疑惑もあったものの、Appfiguresが消えたレーティングの内訳を確認したところ、星の数が1~5までのレーティングが満遍なく消えていることが判明したため、不具合の疑いが濃厚になりました。
その後Appleは10月29日に入り、Appfiguresに対して「Appleはこの問題をエラーとして認識しており、影響を受けたアプリのレーティングを復元しています」と述べて、今回の件が不具合に起因するものだということを公式に認めました。
???? Update: Apple acknowledged this as an error and is in the process of restoring the deleted ratings to all apps ✅ https://t.co/jeQ5fc9BnI
— Appfigures (@appfigures) October 29, 2019
Appleがレビューを復元させたことで、記事作成時点ではレーティングの多くが元に戻っており、スキーヤー向けアプリSlopesの開発者であるカーティス・ハーバード氏は「ありがたいことに、この問題は一晩で修正されたようです。Slopesのレーティングは急落前に戻っています」とツイートしています。
Thankfully this seems fixed, as of overnight. Slopes is back to it's pre-drop levels. https://t.co/ROnlmfTMLz
— Curtis Herbert (@parrots) October 29, 2019
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