「eスポーツの八百長」で6名が逮捕、最大で禁固10年の可能性
By seventyfourimages
オーストラリアのビクトリア州警察が「eスポーツ競技のMatch Fixing(八百長)」に関する容疑で6名を逮捕したと発表しました。6名には最大で禁固10年が科せられる可能性があります。
Six people arrested re esports investigation
https://www.police.vic.gov.au/six-people-arrested-re-esports-investigation
Six people arrested over alleged match fixing | HLTV.org
https://www.hltv.org/news/27615/six-people-arrested-over-alleged-match-fixing
Match Fixingは「試合の勝敗を意図的に調整する」というもの。今回行われた八百長はeスポーツとしても人気のあるFPSゲーム「Counter-Strike: Global Offensive」の勝敗を対象とする「賭け」を標的としたもので、6人は自身の試合結果について事前に談合を行ってから賭けに望んだとみられています。この八百長によって影響を受けた試合は5試合、影響を受けた賭けは20以上にも上るとのこと。
By orcearo
ビクトリア州警察スポーツ部と犯罪捜査部は令状を取得して、メルボルン周辺に住むそれぞれ20歳・20歳・22歳・19歳の男性4人と、マウントエリザに住む20歳の男性2人を逮捕しました。6人は、「イベントの結果またはイベントから得られる賭けの結果を操作する行為」または「賭けを目的として不正情報を利用する行為」という罪で起訴されるとみられており、最大で禁固10年が科せられる可能性があるとのこと。
ヴィクトリア州警察のニール・パターソン副総監は「eスポーツ産業に関係する犯罪捜査はヴィクトリア州では初」と述べ、「eスポーツは新興のスポーツ産業で、試合の結果に対する賭けの需要は高まっていくことが考えられます。本件はeスポーツに関する犯罪に対して警察が真摯に取り組んでいくという姿勢を示すものです。eスポーツに関する犯罪に対処するためには、警察だけでなく他の法執行機関やギャンブル産業と協力しあうことが大切です」とコメントしています。
By Florian Olivo
eスポーツに関する八百長事件で最大級のものとして知られているのが、2015年に起こったCounter-Strike: Global Offensiveのプロチーム「iBUYPOWER」「NetcodeGuides.com」の一件です。この2チームは当時北米地域で強豪として知られていましたが、オンライン賭博サイトで利益を得るためにオンライン上の大会で八百長行為を行いました。内部告発によって明るみに出たこの事件は、Counter-Strike: Global Offensiveを販売し公式大会も主催するValveの知るところとなり、関与したプレイヤーはValveの主催する公式大会からの永久追放処分が言い渡されました。なお、この一件は犯罪として取り扱われることはありませんでした。
Pro Teams Implicated In Huge Counter-Strike Match Fixing Scandal | Kotaku Australia
https://www.kotaku.com.au/2015/01/pro-teams-implicated-in-hugecounter-strike-match-fixing-scandal/
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