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1年で3200個もの変更が行われるGoogleの検索エンジンが注力する機能とは?

by 422737

世界中で最も多く使われている検索エンジン・Google検索は2018年だけで3200個もの変更が行われたとのこと。日々進化し続けているGoogle検索のSEO対策で重要になる「検索機能を便利にするために注力しているポイント」をGoogleが公開しています。

How we keep Search relevant and useful
https://www.blog.google/products/search/how-we-keep-google-search-relevant-and-useful/

Google made 3,200 changes to search in the past year - Search Engine Land
https://searchengineland.com/google-made-3200-changes-to-search-in-the-past-year-319506

Googleの目標は役立つ情報を人々ができるだけ早く入手できることであり、何年にもわたってGoogle検索は地道な改善が行われてきたとのこと。Google検索に変更が施されるということは、検索エンジン最適化(SEO)を考慮して運営するサイトを検索結果上位に表示させたい人々も、変更に合わせた対応が必要になるということを意味します。そのため、Googleが行う変更やポリシーについて、サイト運営者は注意を払う必要があるといえます。Googleは自社のブログで、Google検索の機能や検索結果表示の方針について述べています。

◆1:強調スニペット
「強調スニペット」とは、Googleのシステムが検索ワードから「特に探している情報が含まれている可能性が高い」と判断したウェブページを、強調して検索画面上部に表示する機能のこと。たとえば「スーパームーン」という単語で検索してみると、以下のようにWikipediaの「スーパームーン」の項目が画面トップに強調スニペットで表示されました。


この強調スニペットで表示されるウェブサイトは「Googleが品質を保証したウェブサイトだ」と判断されるため、Googleは強調スニペットに関するポリシーを公開しています。Googleは「露骨な性表現、差別的、暴力的な表現がある」「有害で危険なものである」「公共性が高いものの専門家のコンセンサスが欠如している」といったウェブサイトを、強調スニペットで表示しないようにしているとのこと。また、強調スニペットで表示するにふさわしくないと判断されたウェブサイトは、順次強調スニペットの候補から削除されているそうですが、これはあくまでも強調スニペットで表示されなくなるだけであり、検索結果としては表示され続けるそうです。

◆2:ナレッジグラフ
ナレッジグラフとは、世界の人々や場所、モノに関する事実についてGoogleのアルゴリズムが収集、整理した情報のことであり、検索画面の右側にパネルとして表示されることがあります。たとえば「東京」で検索してみると、以下のようにパネルが表示され、体系化された情報が一目で確認可能となっています。


Googleはナレッジグラフが事実に基づいた正確なものであることを意図していますが、ユーザーからのフィードバックなどによって情報の誤りが確認された場合は、誤りを修正して正しい情報を表示するように努めているとのこと。

◆3:予測検索機能
Googleは検索バーに単語を入力すると、自動で予測された検索候補をズラリと表示してくれるシステムになっています。


この機能によって検索をより素早く行うことが可能となっていますが、必ずしもGoogleは予測される全ての検索候補を表示するわけではありません。特に検索候補はユーザーが表示して欲しいと積極的に意図した上で表示されるものではないため、ネガティブな影響を及ぼしたり、攻撃的・衝撃的な候補は表示されないようになっているとのこと。そのため、検索ワードに対して当然上がるべき候補が表示されない場合、単にその検索候補がそれほど人気でない可能性がある一方で、Googleのポリシーによって検索候補から意図的に除外されている可能性もあるそうです。

◆4:オーガニック検索結果
Google検索にはさまざまな機能があるものの、やはり多くの人々にとって重要なのは、検索ワードに応じて表示される検索結果の一覧です。単語に関する情報を掲載したウェブサイトが表示されることもあれば……


ムービーや画像が表示されることもあります。


このような検索結果のランク付けはアルゴリズムによって行われており、特定のトピックに対して信頼性の高い情報源を優先した適切な結果を表示するようにGoogleは努力していますが、それでもシステムは完璧ではないとのこと。そのため、時には検索結果とかけ離れたウェブサイトが上部に表示されたり、あるいは信頼性に乏しい不適切なウェブサイトが表示されたりすることもあります。

何人かのユーザーはこのような検索結果をGoogleに報告し、「問題を修正するつもりがあるのか?」と尋ねてくるそうです。この場合、ほとんどのユーザーが念頭に置いているのは「Googleが手動で検索結果を並び替えたり削除したりし、ランク付けに介入する」というものですが、Googleは特定の検索結果に対処するため手動で介入するアプローチを採っていないとのこと。

Googleは年間何兆もの検索クエリを受けているため、1つの検索結果に介入しても検索結果全体の改善には役立たないという点も、Googleが手動での介入を行わない理由の1つです。Googleは検索エンジンのシステムを改良することで問題に対処しているそうで、解決策は本当にユーザーにとって利益があるのか、他の検索結果に悪影響が出ないかといった点を厳密にテストした上で導入されています。Googleのポリシーそのものに違反しているコンテンツに対応する場合と違い、検索エンジンのランク付けに関する問題は原因の特定に時間がかかり、変更までに時間がかかるそうです。


◆5:スパム対策
検索エンジンそのものの変更には時間がかかるとはいえ、Googleが悪質なスパムなどに対応していないというわけではありません。Googleは検索結果のランク付けシステムがスパムコンテンツに利益をもたらさないように、スパム防御システムを採用しています。

◆6:法的措置およびポリシーに基づく検索結果の削除
Googleは法執行機関から要請があったといった少数のケースにおいて、「子どもの虐待画像」「著作権を侵害しているムービー」といったコンテンツを検索結果から除外しているとのこと。また、Googleのポリシーに基づいてセンシティブな個人情報を含むコンテンツや特定の人名なども、検索結果から除外されることがあるそうです。

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in ネットサービス, Posted by log1h_ik

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