試食

ショートケーキ大福やマシュマロチョコ大福などハワイで独自進化を遂げた「餅スイーツ」を実際に食べてきましたレポート


明治維新と共に日本人のハワイへの移住が始まったことで、ハワイには日系アメリカ人が多く住んでいます。ハワイの文化として親しまれているものの中には日本の文化が下敷きになっているものも多数存在する中で、日本人には親しみ深い「餅」がハワイで人気ローカルスイーツとなっているとのこと。ハワイの餅は果たしてどんな味なのかめちゃくちゃ気になったので、現地の人気モチキッチン「Two Ladies Kitschen」に行ってきました。

Two Ladies Kitchen - 1337 Photos & 649 Reviews - Bakeries - 274 Kilauea Ave, Hilo, HI - Phone Number - Yelp
https://www.yelp.com/biz/two-ladies-kitchen-hilo


Two Ladies Kitchenはハワイ島・ヒロの街中にあります。住所は「274 Kilauea Ave, Hilo, HI 96720


雑貨店や軽食店が立ち並ぶ、キラウェア・アベニュー沿いに……


Two Ladies Kitchenを発見。


さっそく店内に入ると、中はかなり狭く、せいぜい6畳ほどといったところ。開店直後だというのに多くの客で賑わっていました。


レジの横にはカラフルなお餅スイーツがずらりと並んでいます。


レジカウンター奥にあるガラス窓の向こうに、スタッフが一生懸命餅を作っている様子が見えました。


壁に貼られていたメニュー表はこんな感じ。緑やピンク、紫など、日本ではあまり見ない色の大福がラインナップしています。価格は、mochi(餅)が1つ0.95ドル(約100円)、manju(まんじゅう)が1つ1.25ドル(約140円)、Taiyaki(たい焼き)が1つ1.50ドル(約160円)となっています。しかし、メニュー表を見ても何がmochiで何がmanjuなのかがよく分からなかったので、店員に「mochiとmanjuの違いは何ですか?」と尋ねたところ、店員は少し考えてから笑顔で「値段が違うよ!」と答えてくれました。


好きな餅を店員に伝えて詰め合わせてもらうスタイルのほか、あらかじめ複数種類の餅が詰められたパックを購入することもできます。なお、ハワイではクレジットカード支払いによるキャッシュレスが浸透していますが、Two Ladies Kitchenでは現金支払いしか受け付けていなかったので注意が必要です。


餅を5種類とたい焼きを注文して待っていると、奥からアロハシャツを着た女性が登場。Two Ladies Kitchenの創業者であるノラ・ウチダさんのお母さんでした。ウチダさんのお母さんはこのTwo Ladies Kitchenの「看板娘」らしく、訪れた常連客と楽しそうに会話をしていました。


店内では、持ち帰り用の保冷バッグが6.25ドル(約680円)で購入可能。買った餅スイーツをこの保冷バッグに詰めて持ち帰ります。


今回購入したのが、餅スイーツ5種の詰め合わせとたい焼きです。


詰め合わせのパックの中身はこんな感じ。左上のStrawberry Boxes(イチゴ大福)が、他の餅スイーツと比べて一回り大きいのがよくわかります。


Strawberry Boxesは、薄いピンク色の餅生地にイチゴが包まれています。


さくっと切ってみたところが以下。かなり大粒のイチゴが粒あんに包まれています。食べてみると、日本でもおなじみのイチゴ大福と同じく、イチゴの酸味と粒あんの甘みが絶妙にマッチします。ただし、粒あんがイチゴをくるっと包む程度の量なので、日本の一般的なイチゴ大福よりも甘さが控えめかも。


次に食べるのが……


「Strawberry Short Cake Mochi」です。中にはスポンジケーキと薄切りのイチゴが入っており、生クリームはないものの確かにイチゴのケーキがそのまま餅生地にくるまれているような感じ。もちもちっとした生地の中にややぼそっとしたスポンジケーキが入っているのはめちゃくちゃ不思議な食感。食べる前は「相乗効果で意外とおいしいのかも」と期待しましたが、実際食べてみると特にそんなことはなく、口の中の水分がひたすら奪われるという結果に。あんこが入っていない分、Strawberry Boxesに比べると甘みが控えめで、イチゴの酸味がかなり強く感じられました。


黄色い餅は「Marshmallow」


中にはマシュマロと砕いたチョコレートが入っていました。マシュマロは柔らかめで、すこしとろっとした舌触り。餅特有の食感を持ちながらも、マシュマロとチョコレートの甘みでちゃんと洋風のスイーツになっていて、これはアリ。「日本の餅」の味わいではないものの、ハワイで独自進化を遂げた餅スイーツとしての個性をはっきり感じます。


「Tsumami」は、和菓子ではあまり見ないミントグリーンの餅。


中には粒あんがくるまっています。色はミントっぽさがありますが、ほんのりした甘さがついているだけでフレーバーはなく、至って普通の餅といった感じ。「日本の餅に比べるとやや甘さが強いかも」と感じたものの、風味は日本の餅そのもの。


薄紫色の餅は「Okinawa Sweet Potato」で、紫色の餅生地となっています。


中に入っているのは紫芋を練り込んだこしあん。ふわふわもちもちした生地の食感と共に、紫芋の風味とまろやかな甘さが口の中に広がります。日本のこしあんはねっとりした食感のものが多いですが、Two Ladies Kitchenのこしあんはさっくりとしているので、甘みはかなり強いですが後味はさっぱりしています。


たい焼きは手のひらサイズで、日本で見るものよりもかなりミニ。それでも尾ひれやウロコもしっかりついていて、ちゃんとたい焼きらしい見た目です。ただし、生地の表面にはかなり油が染み込んでいて、日本とは少し焼き方が違うのかも。


粒あんは粘度が低く、さっくりした食感。生地は日本の焼き菓子というよりもワッフルに近く、見た目こそ日本のたい焼きそっくりですが、その味わいは別物。ハワイのたい焼きはお茶よりもホットミルクの方がぴったり合いそうな和菓子に仕上がっていました。


Two Ladies Kitchenは日・月が定休日で、火は6時~22時、水~土は10時~17時まで営業しています。人気店でありながら店内はそれほど広くなく、すぐに行列ができてしまうため、ある程度並ぶことを想定した上で訪れる方がいいかもしれません。

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in 取材,   試食, Posted by log1i_yk

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