試食

あのハワイ名物「ロコモコ」の元祖を創業70年以上の老舗レストラン「Cafe 100」で実際に食べてきました


ご飯の上にハンバーグと目玉焼きを載せてグレイビーソースをかけた「ロコモコ」は、ハワイを代表する料理として世界的に有名です。そんなロコモコが誕生した時そのままのスタイルで、創業70年を超えるハワイ島最古のレストラン「Cafe 100」で提供されているとのこと。ロコモコの元祖とは一体どんなものなのか、その姿を拝むべく実際にCafe 100に足を運んでみました。

Cafe 100 – Hilo, HI – Home of the Loco Moco
http://cafe100.com/

Cafe 100の外観はこんな感じ。


注文を受け付けるカウンターは、レストランというよりはドライブインのようなスタイル。訪れる客も車に乗ってやってきて、注文したメニューをテイクアウトで受け取って持ち帰る人が多い印象でした。


また、イートインスペースとして、注文受付口の奥にテーブルと椅子が用意されていました。カメラを向けると、ピンク色のTシャツを着た店員さんが「ヘーイ!」とピースサインを向けてくれました。


やはりロコモコは看板メニューだけあって、さまざまなバリエーションが用意されています。今回は元祖ロコモコを食べるべく、スタンダードな「LOCO MOCO」を注文します。


自分の後ろにも客がどんどん並ぶので、並ぶ前にメニュー表を見ながら何を頼むかしっかり考えてからカウンターに向かうのがよさげでした。


注文して15分ほどで呼び出され、カウンターまで自分で取りに行きます。左がLoco Moco(4.35ドル、約480円)、右が朝メニューに名前が載っていたのでめちゃくちゃ気になったMiso Soup(2.85ドル、約310円)です。


ロコモコの元祖のスタイルはこんな感じ。正方形のプラスチック容器に盛られたご飯の上に、ハンバーグとグレービーソースがたっぷりかかっていて、その上から目玉焼きが一枚のっているだけというシンプルな構成で、野菜や薬味も一切ありません。


長辺143.6mmのPhone Xと並べてみたところが以下。


グレービーソースのいい香りに我慢できず、まずは卵を崩さずに食べてみます。日本と同じようにふっくらと炊かれたご飯と、うま味たっぷりのグレービーソースの相性はばっちり。そして、何より驚いたのがハンバーグのインパクト。肉のうま味がめちゃくちゃしっかり味わえる上に、鉄板で焼くことでついた香ばしさが強烈。日本のファストフード店だとなかなかお目にかかれないほどボリューミーかつジューシーなハンバーグで、ロコモコの主役はやはりハンバーグなのだと気づかされました。


今度は目玉焼きの黄身を潰して……


ハンバーグやご飯にまぶして食べてみます。主張の強いハンバーグとご飯が、卵によってまろやかになることで調和します。ご飯にとろとろの黄身を合わせて、グレービーソースで味付けして食べる感覚は日本の卵かけご飯に近いのかも、と改めて実感しました。ご飯の量は、人によっては少し多いと感じるくらいのボリュームです。


Miso Soupは、シンプルなみそ汁で、具は錦糸卵とネギでした。「日系人が多いとはいっても、ハワイはやはりアメリカだから、さすがにみそ汁は再現度が低いのでは?」と思いきや、味はちゃんとみそ汁。ややダシの風味は薄めでしたが、体が温まる一杯でした。ただし、一杯の量がかなり多いので、全部飲むのはかなり大変。


なお、イートインスペースの横には、電話注文分のカウンターもありました。あらかじめ家から電話で注文してから、お昼時に取りに来る人も多いようです。


また、電話注文分のカウンターの上には、創業者であるリチャード宮城さんの写真が飾られていました。リチャード宮城さんは第二次世界大戦時に日系アメリカ人二世兵士を中心に編成された第100歩兵大隊に所属していたそうで、復員後の1946年にこのCafe 100を始めたとのこと。店名の「100」はこの第100歩兵大隊からつけられているそうです。


ロコモコの起源については、ハワイ在住の日本人医師である中野次郎さんが自著「ハワイ・マナ 楽園の風物詩」の中で記しています。それによると、ロコモコはハワイ島ヒロで1949年にオープンしたレストラン「リンカーン・グリル」発祥のメニューだとのこと。

ある日、腹をすかせた地元の高校生がリンカーン・グリルにやってきて「財布に35セントしかないが、それで何か食べさせてほしい」という注文をしたそうです。そこで、店主の妻であるナンシー井上さんは、ラーメン鉢にご飯を入れ、ハンバーグと卵の目玉焼きを載せ、作り置きのグレービーソースをかけて振る舞いました。地元の若者によって「ロコモコ」という名前がつけられたこのメニューは「安く簡単に作れてボリュームたっぷり」とたちまち評判となり、あっという間にアメリカ本土にも進出し、ハワイを代表する名物料理になったそうです。以下の写真は、ハワイアン航空の機内食として出されたロコモコです。


リンカーン・グリルは1964年に閉店してしまったため、ハワイ島最古のレストランであるCafe 100は誕生当時の元祖ロコモコが食べられる貴重な店というわけ。そんなCafe 100では「ロコモコ推し」のグッズも売られていました。これは車に張るステッカー。


これは2011年に創立65周年を祝して作られたというロコモコのTシャツ。灰色の方にはロコモコをモデルにした謎のキャラクターが描かれていました。


Cafe 100の住所は969 Kilauea Ave, Hilo, Island of Hawaii, HI 96720-4216で、月曜から金曜は6時45分から20時30分まで、土曜は6時45分から19時30分まで営業しているとのことです。

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in 試食, Posted by log1i_yk

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